片鱗 公演情報 片鱗」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
21-27件 / 27件中
  • 満足度★★★

    久々に
    後味の悪いイキウメだった。
    この内容ならもっと恐くしてもいいんじゃないかな。
    円形もあんまり活きてなかった。

  • 満足度★★★

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    イキウメの【片鱗】を観劇。

    ある地方の住宅街で、不審者がうろついていると目撃情報が寄せられる。
    その不審者の影響かどうか分からないが、近所の男性が突然「許さない!」と言葉を連発して、精神に異常をきたしてしまう。そして段々と周りの人達も同じ様な状態になっていき、街の風景が少しづつ変わって行ってしまう。

    平和な日常が、ちょっとした出来事が起きた事によって、個人のアイディンティティーが少しづつ崩壊していく様がゆっくりと描かれていく。特別な事件があったわけではなく、各個人の思い込みから発した事で己自身を崩壊させていき、更に社会そのものを壊してしまうという恐ろしい現代社会の縮図を描いている。その人間が崩壊していく様をややホラー仕立てで描いているせいかゾッとしてしまう。
    今作で感じられた事は、個人が他人との間に必ずある相いれない部分こそが、全ての出来事の発端だと言っているようにも感じられる。たがそこまでは明確に戯曲には書かれてはいないが、そんな事を考えながら登場人物の関係性を観てしまう事で、己の普段の日常生活に寒気を感じてしまう事が今作の狙いではないだろうか。
    そしてこれこそが作・演出の前川知大の得意とする非日常へ誘ってくれる上手さであろう。

    前作同様、見応えがある作品だ。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい。
    話のすじはありふれた感じがしました。でもベタをきっちり押さえた上でキャラが精密に描かれ、作り込まれた感情表現があれば、一流の作品です。SF的な、今現在は起こりえないのだけど、近い未来に起こったらと想像出来るくらいのリアリティがある。絶妙だと思いました。

  • 満足度★★★★★

    さすがです
    手塚さんをこんな贅沢な使い方をして、役者が『ゆるさない』とか言い出して病院行きにならないか心配です。冗談はさておき、舞台自体は本、演出、役者の演技とも素晴らしく、さすがイキウメさんという舞台でした。

  • 満足度★★★★

    初青山円形
    初イキウメ、おもしろかった。ホラーなんですね。髪の超長い細面の若い人はみな蒼井優にみえてしまう。

  • 満足度★★★★

    “怖いは面白い”を実感
     面白い。なのに4つ星にしたのは、この劇のことを人に話す時、素直に「面白かったぁ~!」と言う自信がないからだ。というのも、バルブは話の呑み込みが悪く、結末の解釈に自信が持てずに終演後、自分の見立てが合っているかをスタッフの方に尋ねに行ったという体たらく。「合っている」とのことでホッとしたが、やはり自力で理解できなかった作品に5つ星はつけづらいものである。
     とはいえ、分かりづらさが怖さを生むという側面もあるはずで、分かりやすくしようとバルブ基準に合わせて説明過剰にしていたら怖さが損なわれて本作は台無しになっていただろう。
     やはり、当方のような物分かりの悪い人間は度外視して製作にあたるのが恐怖モノの作り手としての正しい態度なのに違いない。
     ところで、ここまでに「怖」という字が繰り返し出てきたのは本作がホラー演劇として一級だったからに他ならず、ホラー慣れしてない当方は本作を観て“怖いは面白い”ということに気づかされ、今後はホラー演劇にも手を広げようと思った次第。
     それくらい怖かったし面白かったのだが、それは演出や人物造形、さらには人物造形を支える演技に負うところが大だったと思う。
     というのも、本作のストーリーだけを怪談話として人に話してもあまり怖がってもらえなそうな気がするのである。こう言ってはなんだが、筋だけに着目すると同巧の話を過去にも何度か聞いたような記憶があるのだ。
     なのに本作が“一級のホラー演劇”と形容して差し支えない怖さを持っているのは、やはり演出、とりわけその大きな仕事の一つである人物造形の賜物だと言えよう。
     冷淡な人間性がひしひしと伝わってくる長身の男も本作の不気味さを高める上で大きな役割を果たしているし、社交性に乏しそうで何を考えているのか分からないアフロヘアの独身男も同様だ。
     しかし最も恐怖感を高めているのは、なんと言っても、本作の鍵を握る人物の家族だろう。
     この者が時を追うごとに薄気味悪く見えてくるよう前川氏が演出したことにより、本作は“じわじわ、ひたひた怖くなる”というホラーの醍醐味をかち得たように思う。

    ネタバレBOX

     呪われた者たちが体から漏らす水は何を意味するのか?
     なぜ呪われた者たちの口癖は「絶対に許さない」なのか?
     これらを含め本作はいくつかの謎を残したまま終幕するが、恐怖感を高めるためにはおそらくこれくらいの不思議は残しておいたほうが良いのだろう。

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