公演情報
「きらめく星座」の観たい!クチコミ一覧
期待度♪♪♪♪♪
気付けばもう明日で終りだが、こまつ座の上演頻度高い演目、また目にしたかった。今回は無理そうだが。
銃後の風景。元レコード店。自由が削られ、抑圧が必然化された社会を想像する一助になる話だが、「奪われる」という事は、元は手にしていたという事。
戦前日本は大正期という、近代文明の導入の上に芸能・文学の爛熟、そして社会正義と理想を求める活動が民の手によって展開される時期を手にした。一度手にしたものが奪われるという所に、悲劇性とヒロイズム、ドラマ性がある。レコード店という小宇宙で、歌舞音曲に普通に親しむ光景がかつてあった・・・。これが重要。意地悪いようだが「反戦」を単純正義論で語ることの脆さは避けたい思いがある。井上ひさしのこの演目にそれなりに深く納得した数年前と、同じ感慨を抱くものかどうかも、知りたかった。(まあ贅沢な楽しみである。)