みんなでつくろう♪わいわいミュージカル2013 公演情報 みんなでつくろう♪わいわいミュージカル2013」の観てきた!クチコミ一覧

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  • こども達を解き放つミュージカル



    前半は『+ new compny』に所属するメンバーが、後半は こども達も参加したミュージカル•ショーを披露した。

    こども達は、主に中野区内在住の5歳頃〜中学生頃の男女で、14日、15日『+new compny』開催のワークショップに参加している。
    今舞台は、いわば一回限りの発表会だから、こども達の意欲も凄まじかった。


    同カンパニーの宣伝をするようだが、記しておきたいことがある。

    「演劇と教育の融合」を目指し、全国の学校、地域の文化施設、東日本大震災の被災地などで公演を行ったり、ワークショップを開催してきた。

    そうした、「演劇と教育」をテーマとする団体を 他にも存じ上げているので、ぜひ ご紹介したい。

    東京都文化発信プロジェクトと密接な、『芸術家と 子どもたち』というNPO法人である。
    今年、野方区民ホールで、こども達のダンス•ワークショップ公演を行っている。

    当然ながら私も観劇した。


    その公演と、『+new compny』の公演を対比させることは関係者のためになると思う。


    前者は 数週間といったスパンで、
    資金バックも充実したなかワークショップを繰り返した。
    メンバー(全員小学生)のうち、9割以上が女子、男子は 3人ほど。
    全体としては30人程であろうか。

    その公演を観劇して分かったのは、「ダンス好きな、演劇好きな小学生が集まったな」という事実であった。


    それに比れば 、まず後者は5歳、6歳の幼児が中心であるし、男子も2割程度だった。
    実際、ミュージカル•ワークショップ公演の舞台に出演したこども達については、「一般の子かな」と思った。

    技術的な面ではなく、極めて曖昧な感想である。


    後者は、やはり園児を卒業していないこどもが多いため、最初は『おかあさんといっしょ』の画面を浮かべてしまった。
    しかし、会場を和ませる こども達の 突拍子もないアクションこそ、公演の大きな柱として堪能できたのだ。

    代表の方が話している最中、舞台の端から端へ走ったり、顔だけ出して笑顔を振りまく アクションである。

    それが、「幼児の為せる特権」であって、私が「一般的」と感じた理由かもしれない。


    幼児ばかり目を向けてしまうのは、八百屋でミニトマトが売れる現象だろう。

    ただ、中学生女子と見受けらるメンバーの手紙を読んだ その内容は今もって考えさせられる。


    「小さな子も頑張っていたから、私も頑張らなきゃと思った」


    お姉さんメンバーは、後方で、あるいは前方で、カンパニー•メンバーと変わらぬパフォーマンスをみせてくれた。

    では、メンバー全員で「キャッツ」を踊っている時、観客の視線は どこにあったか。

    可愛い、小さな 幼児へ注がれたのではないか。

    小学校高学年の女子、中学生の女子がティーンズ世代としてユニットを組み、別にミュージカルを発表する構成があって よかったと思う。

    それぞれの持ち味を観客が堪能できる以上に、こども達の切磋琢磨を磨く原動力たりえるからだ。


    私が上演されたミュージカルで最も上げたい作品は、劇団四季「キャッツ」である。
    猫に耳を付け、シッポを装着した姿は、可愛らしさに尽きた。
    といっても、主体性を保ち、それでいてショーの統一性を確保したのは 「さすが」としかいいようがない。

    こども達は「自分が何をやればいいのか」を、一人ひとり理解している。
    バラバラではなく、一体なのだ。

    『おかあさんといっしょ』の画面を浮かべた、と書いたが、5歳の少女は それを見事に覆した。

    「2日間みんなと歌や踊りをやれて、楽しかった」と。


    これが、「演劇と教育の融合」である。
    これが、結果である。










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