満足度★★★★★
シャウレイの十字架
あーだこーだ解釈しながら自分でわかった気になりながら、実は今回台本がなかったということを聞いて、舌を出してベーとされた感じ。影が美しかった。面白かった。私はゴキブリの脱出だと思いながら観ていました。
満足度★★
バベルの塔
男性5人が家具や家電に囲まれた中で、どこまで段取りが決まっているのか分からない無茶で危なっかしいパフォーマンスを繰り広げ、台詞や具体的な物語はありませんが、人類の欲と罪について考えさせられる作品でした。
床面が白いラインで台形に囲われ、その中にソファーやスチール棚、冷蔵庫、洗濯機等が乱雑に配置される中に男達が倒れこんでいる状態から始まり、十字に切れ込みが入っていて中心が光る天井面に触れようとして、家具や家電を積み重ねて登ろうとしては崩れ落ちるシークエンスが繰り返されました。その様子が、欲にまみれて神の逆鱗に触れたというバベルの塔のエピソードのようでした。
「テアタータンツ」と称しているものの、躍動感のある動きはなく、もがく様な緩慢な動きが多く、想像していた物と異なりました。アンバランスに物を組み上げた上に人が乗っては崩壊と共に高い所から落下するので、出演者が怪我をしそうでヒヤヒヤしました。
影絵を用いたシーン等、ところどころに印象に残るシーンがありましたが、全体としては冗長さが感じられました。もう少し動きのスピード・精度を高めて、上演時間もコンパクトにするとより魅力的になると思いました。
映像が投影される天井や、透け感のある衣装がスタイリッシュで、散らかった家具や家電と対照的だったのが良かったです。