毛皮のマリー 公演情報 毛皮のマリー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★

    1967年に寺山修司が美輪明宏のために書いた作品。退廃的でいかにもアングラといった風。片方の胸をはだけた男娼・マリーと、18歳なのに半ズボンをはき、応接間に放たれた蝶を標本にすることが日課の美少年。その奇妙な取り合わせに、まずギョッとさせられる。美輪のセリフが聞き取りづらかったのは残念だが、グイグイ引きつけられた。見終わったあと、なんとも言えないさみしさが残った。

    ネタバレBOX

    美少年はマリーの養子で屋敷の外に出ることを許されない。彼にとっては、「大草原」と呼ばれる応接間が世界の全てなのだ。見るうちにハッと気づいた。これは男娼と美少年に形を借りた寺山修司と母の物語ではないか。母一人子一人で、息子に人一倍執着していた母親。母の支配に息を詰まらせていた息子。公演後、パンフレットを買って読んだら、同じことが書かれていた。ますます興味がわいた。
  • 満足度★★★★

    『白痴』の原節子を思わせる美輪明宏さんの存在感。片乳を露出したままのドレス姿。年齢と共に凄味を増す『毛皮のマリー』。もう寺山修司の作品というより、美輪さんそのもの。観劇後、涙を流す女性客が多かった。一度は観ておいた方がいい。外の世界の美術が効果的。

    ネタバレBOX

    ラスト、家を出て行った欣也をマリーが呼び戻す。欣也は右腕に怪我をして血塗れ。泣きながら手当てをするマリー。『貴方を守ってやれなくて御免なさい』『神様仏様どうかこの子をお守り下さい』『南無妙法蓮華経』。題目の繰り返しで緞帳が下がる。母の子供への論理を越えた無償なる愛。それまでのマリーと欣也の物語がなかったことのように。美輪さんの境地に心が震える。

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