LULU 公演情報 LULU」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
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  • ヴェデキントのこの有名古典を観るのはたぶん3度目。少し古風な翻訳のおかげか、台詞を慎重に味わえました。意外なことに会話に飛躍が多く、今も生き残る古典ならではの厚みなのかもとポジティブに捉えられました。突飛なやりとりの背景を演技で埋めて、スムーズな流れを作ってくれていたからだと思います。詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2019/03/09/11845/

  • 満足度★★★★

    個性的な実力派が顔を揃え、見ごたえがある素晴らしい舞台でした。
     インパクトが強烈、新鮮で刺激的でした。
    凄く面白かったです。

    ネタバレBOX

    主人公ルルの波瀾万丈な生き方には、興奮させられました。
     どういう環境におかれても常に気高く、既成概念に捕らわれない自由奔放で自分の感覚に忠実に、本能のおもむくまま正直に生きる現代的ともとれる女性、
    関わる男達を次々と誘惑して破滅させていく…が、
    ルルが誘惑しているようでいて、その実、相手が勝手に妄想を抱き、夢中になって魔性の魅力に溺れていく。。
     男達は、勝手に作り上げた幻想の世界との違いに翻弄され崩壊、 そして、自らを破滅の道へ追い込んでしまう・・・・ 

     自分の名前を好きに呼ばせたり、と意に介さないところはどうでもよく、本質的なところは全て自分の感じるまま忠実に行動する。そして、どこか少女のように純粋さを感じさせる女性で、付き合う男達によって変幻自在に表情を変え、
     観ていて感心するばかりでした。

     編集長で愛人のシェーン、切り裂きジャックを演じた広瀬さん、
    最初の夫、老医師ゴル、フニダイを演じた霜山さん、
    二番目の夫カメラマンのシュヴァルツ、軽業師ロドリーゴ、ヒルティ大学講師、を演じた多田さん、
    三番目の夫をシェーン、ルルへの独占欲からの嫉妬や憎愛、ピストル自殺を要求された場面でも、それを決断し実行するのは自分自身、逆に夫を殺してしまう!
    このシーンにもルルらしさを感じた。
    四番目の夫でシェーンの息子、劇作家アルヴァを演じた山本さん、
    シゴルヒ、猛獣使い、謎の育ての親、公爵カスティビアーニ、クンクポンティを演じた中村さん、
    ルルに心を奪われた同性愛者で伯爵令嬢ゲシュヴィッツを演じた紫城さん、
     誰もが、それぞれを多彩で魅力的に演じていて、見ごたえがありました。

     クライマックス、ルルが切り裂きジャックに(ここにシェーンの面影を見たか!?)殺されそうになった場面でも死を選ぶのは自分自身、自ら命を絶ったシーンにもルルらしさが、
     繁栄の生活からどん底の売春婦にまで身を落としても、最期の最期まで芯に気高さを残し生き抜いた、と感じられる舞台でした。
     
     強い衝撃を受けました。
  • 満足度★★★★

    遙か昔に見たLULUは雨音が屋根裏を思わせる暗く淋しい作品でしたが 今回こんなに明るくてびっくり。ピエロの仮装したLULUの映像は美しくキュートで自信家で魅力的。だからこそかな・・・男を翻弄する悪女のようなLULUが最後には自身が翻弄されて切なく寂しい女に見えました。

  • 満足度★★★

    ベルク作曲のオペラでも知られるドイツの古典的戯曲。前半は分りにくく感じたが、後半はぐっと引き締まり、情感ある舞台だった。主人公のルルは魅力的だが、ファムファタール(悪い女)の典型と言われる。今回の舞台ではそうは思えず、霧矢大夢がさっそうと自然に生きているのに、だらしない男たちが勝手に悩んで死んでいく。死という重い事件が、次々あっけなく起きるので、その展開に戸惑った。
    後半のルルは、金と過去の罪で追われるよくある世間知らず女になり、謎の女から一気に愚かで哀れな女になる。実は受動的だった前半と違い、後半は生きるために殺人もおかす、娼婦にもなるという能動的な女になったのもリアリティーがあった。

    ネタバレBOX

    この戯曲の真骨頂はおそらく男を翻弄する前半にあるのだが、男たちがなぜ自滅していくのか、よくわからなかった。ただ、最後にルルの客となる男は、前半でルルに殺された男と同じ俳優が演じており、最後のセリフは、復讐のためによみがえったかのような鬼迫があった。2時間20分(休憩15分含む)

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  1. unrato『LULU』観てきた。そもそも僕の好みの作り方かと言うとそんなことはないのだけれど、それなのに、全編とても面白かった。好みじゃないのに面白かった、というのは実は結構すごいことで。良い体験だった。

    6年弱前

  2. アン・ラト(unrato)「LULU」02/28(木)~03/10(日)於:赤坂RED/THEATER https://t.co/GFsrh6mwwY ヴェデキント作、小山ゆうな演出「LULU」。「ルル」といえばすぐに思い浮かぶの… https://t.co/h3iujxTArS

    6年弱前

  3. unrato『LULU』観劇⑤ ルルをとりまく(無意識に)身勝手な男性たちも、可愛げがあったり悩んでたりするから、よけいにルルの細い身体が寂しい…… 終幕まで観て振り返ると「ああ!あの台詞もこの配役もあの動きも、こんな意味がある… https://t.co/66kDVwncwg

    6年弱前

  4. unrato『LULU』観劇④ ルルを欲する男達は、自分のファム・ファタールを勝手に夢想する。好きな名前で呼ぶ。小山ゆうなさんの演出では、ルル(霧矢大夢さん)は男らの本質を敏感に感じ、知らぬ間にすり減り、純粋ゆえに嘘さえも強かでな… https://t.co/b7RsdfS0G1

    6年弱前

  5. unrato『LULU』観劇③ 100年前も男性達は身勝手で、彼女を「ルル」としてでなく「女」として扱う。好きに夢を見て、好きに愛し、彼女が自分の意志で動くと、ねじ伏せたり、機嫌をとったり、はねつけたり。 ルルは、どうしたら男のカ… https://t.co/cp4Ox5gp1m

    6年弱前

  6. unrato『LULU』観劇② ルルを演じる霧矢大夢さんの歌とダンスが、美しく強いのに弱くて儚い。ルルを愛する女性ゲシュヴィッツ役の紫城るいさんが囁くように歌うと、寂しさで鳥肌がたった。 赤坂レッドシアターの客席の形状もあるのか、… https://t.co/ZBhv0toFyZ

    6年弱前

  7. ベルク作曲のオペラでも知られるドイツの古典的戯曲。前半は分りにくく感じたが、後半はぐっと引き締まり、情感ある舞台だった。主人公のルルは魅力的だが、ファムファタール(悪い女)… https://t.co/DhS51hdnV7 #アン・ラト #LULU #舞台 #演劇

    6年弱前

  8. unrato『LULU』観劇① 切り裂きジャックの歌で始まる冒頭。男を翻弄するようで翻弄されたルル(霧矢大夢)が愛しく痛く美しい。松本大介さんの照明の中で、俳優も、美術も、どんどん表情を変える。 さて、誰が誰の肉体を切り裂き、命… https://t.co/rjzqJs7R2L

    6年弱前

  9. unrato『Lulu』赤坂レッド/シアター。くすんだ電飾に飾られた額縁舞台で演じられるバリエテ・ショー。奇をてらわない誠実な台本は、これまで観てきたルルたちに想いをはせることを許しつつ、男性社会の目差に自らを同定していくルルを魅… https://t.co/7v1GHCkvat

    6年弱前

  10. 【霧矢大夢】 『LULU』公演にご来場の際、レッドシアターの各座席のポケットに、『LULU』公演概要とアンケート、DVD発売のお知らせ、チラシなどが入っております。 ぜひご覧くださいませ。

    6年弱前

  11. 【霧矢大夢】 『LULU』プレビュー2公演ののちの本日初日でした。プレビュー公演よりどんどん進化しています。 小山ゆうな版『LULU』、霧矢ルルをぜひ。劇場でお待ちしております。 会場では『LULU』収録DVDの予約を受付中。会場… https://t.co/taiLVStbhV

    6年弱前

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