満足度★★★★
精神的断面と肉体的断面に深い崖を感じる瞬間が訪れた時
肉体に触れることで解消してしまう事も有れば
その断絶の大きさに絶望することもある
心を固定しなければいけない、縛らなければいけない
音にして絵画にして吊し上げてそこに残して救おうとする物語
テキストの精神性を肉体表現で固定するという意味では
演劇も心と身体の間に感じる軋みに折り合いを付ける手段の一つと言えるのかもしれない
賢治の身勝手なロマンチックが生んだテキストも空に貼り付けばあんなにも美しい
エゴは身体から取り出して眺めると美しい
満足度★★
鑑賞日2018/07/07 (土) 14:00
緊縛夜話は今回で6度目になるのだけれど、今回はちょっと違和感が凄かったです。
何か、銀河鉄道の夜に、無理くり緊縛を入れ込んだ感じで。
フルな緊縛は2回ほど、それも話の流れに関係なく(と私には思えたのだけれど)、有末さんが登場して縛る、という展開で、緊縛必要あるの?
メルヘン調の作風に、エロチックな、あるいはハードな設定を盛り込み、そのミスマッチを楽しむという嗜好はありだと思うけれど、どうも今回は水と油な感じがして馴染めなかった。
満足度★★★★
鑑賞日2018/07/08 (日) 19:00
価格3,000円
銀河鉄道の夜パートと宮沢賢治の評伝的パートが併走し、やがて……な構造は演劇比率が高く、演劇と緊縛が拮抗していた(私見)前年4月の「盲獣 -あなたの世間に唾を吐く-」とかなり印象を異にするが賢治好きな身としてこれはこれで満足。(しかし3日間で「星めぐりの歌」が流れる芝居を複数観るとは……)
また、全ステージシャフルキャスト、存じているお二方のホジションで選んだこの回、たぶん個人的にはベスト。(他の役を想像したりしながら観ていたりも(笑))
出演者の大半が女優で、しかも粒揃いなことに月蝕歌劇団を連想したりも。
あと、ピアノ、キーボード、大正琴の生演奏による音楽やライブペインティングも良かった。