満足度★★★★
ちょっとした、理想の、舞台
今は、自由な時代。演劇のスタイルも、多種多様。それは、定まったスタイルが存在しない、無法地帯ともいうべき状況。
そんな時代に観ると、ワイルダーの演劇は、とても地味にみえるかもしれない。でも、1920年代当時のアメリカでは、この、「セットなし」とか、「イスを並べて、自動車にみたてる」というような、今では当たり前のセッティングが衝撃的で、劇場付きの大道具の組合と、裁判ざたになったほど。
当時の観客たちも、きっと、相当びっくりしたのだろうと思うけど、今回の、中野成樹演出は、そういうびっくりを、別の仕方で、再現しようとしていた。僕は、気持ちよく、驚いた。
満足度★★★★
初の中野氏作品
中野さんのお芝居、「観たいよ~観たいよ~」と思いつつ、ようやく観る事が出来ました♪価格も良心的で、且つ中野さんの演出が堪能出来る小品というのは、初心者には嬉しい感じです☆
前評判通り”デートで観る事が出来る”演劇でした。「演劇だぞ」という肩肘張った感がなく(いや、それはそれで好きなんですけどね・笑)、お芝居素人さんを誘っても気軽に行く事が出来るのでは?STスポットをこういう風に使うんだ、という点でも新鮮。個人的には生演奏が爽やかで驚きでした~。旋律の一つ一つは簡単そうなのに(スイマセン;)グッとくる素敵なハーモニー。
次は是非、本公演を観劇したいと思います!
満足度★★★
まぁそんな感じ。
中野さんの芝居は実に一年ぶりの鑑賞。前回は大学で、今回は大学生を中心にって事で、いつかフランケンズも見たいと思ってるんだけども。
初STスポット。良い具合の空気があって、ああいう芝居にはもってこいの場所なのではないでしょうか。
芝居自体も優しい空気があって、派手じゃないし、短かかったけども見ごたえのあるモノのように感じました。
自分的にはちょっともの足りない感じがとても新鮮で、20歳そこらの大学生で家族を作るってことがまず悪くないって要素だったんだと思う。明かりや音響も御洒落といったら言い過ぎかもしれないが、学生劇団などでで良く見られるどうでも良いような変に凝ったスタッフワークを見るよりは良いモノ見たなと思える出来だったと思う。
次回は来年にマクベスをやると言っていたので是非期待したい。
最後に、映画はいらなかったと思う。芝居のみで終わらせるべきだったのではないでしょうか。
満足度★★★★
遠き過去に日は落ちて。
なるほど、家族でドライブをするという派手さの欠片もない話だ。
それでも、グッときてしまうのは、自分の過去と共振するからだろうか。
共振というか、既視感というか、心臓が記憶していることを思い出す感じ。
抽象論に終始してしまうが、それこそ普遍性と呼んで差し支えあるまい。
オオカミ男という大学生チームとの仕事ということで少し不安もあった。
だが、何のことはない。確かにそこに家族はあった。
演劇上演後に映画もあるが、こちらもひと味違った視点が感じられて◎。
一粒で二度美味しい仕様になっていると思う。
STで短々とした仕事を観る小一時間は、小さくも確かで幸せな時間だ。