公演情報
「時代の言葉と女優たちの声と」の観てきた！クチコミ一覧
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満足度★★★★★
鑑賞日2018/04/29 (日) 17:00
2018.4.29（日）17:00 アクト青山。
『春の朗読会２～時代の言葉と女優たちの声と～』を観て、聴く為に私は此処に居た。
ぐるりを囲む客席。真ん中に少し斜めに置かれた机と一脚の椅子。床には、小山を築いた本や、一見無造作に見えて計算されたように、ばらばらと置かれた本がいい塩梅に散らばっている。
『春の朗読会２～時代の言葉と女優たちの声と～』の千穐楽。この夜の回で読まれたのは、原民喜の『夏の花』、上司小剣の『鱧の皮』、太宰治の『あさましきもの』の3作品。
途中、15分と10分の休憩を挟み、２時間程の朗読会だったろうか。
この日、私は、敢えて机に対して正面ではなく、背面の最前列に座った。朗読者の表情を見たくもあったけれど、朗読者の背中しか見えない位置に座ったのは、言葉と声だけで読む小説の世界を味わい、脳裏に、目蓋の裏にその世界が広がるかをじっくりと味わいたかったから、敢えて、微かに横顔が見える程の背面の席へと着いた。
原民喜の『夏の花』は、著者自身の原爆体験を描いた作品の中でも、『夏の花』三部作と言って、被爆直後の終末的世界を、その数ヵ月後に正確な筆致で一見淡々と、しかし、まざまざと目の前に突きつけるような正確な筆致で描き出した小説。
華奈さんの静かで、しんと露を含んだ苔むした深い森のような声で、読まれ空間に『夏の花』の世界が揺蕩い織り成されて行くにつれ、軆の中に灼熱の熱風が吹き、膚をジリジリと焼かれるような痛みを感じ、あの夏の日、原爆に吹き飛ばされ、焼かれ、水を求め、渇きと煉獄の炎の熱さにもがき苦しみ、累々と築かれて行く炭と化した遺体、何もしていないのに、たった一発の原爆で老若男女問わず、奪われ吹き飛ばされて行った多くの命と奪われ遺された家族や人々の想像を絶する悲しみと絶望、炎の色、空気、熱、目を覆う惨状と景色が、目の裏にくっきりと視え、膚に感じ、内臓をギリギリと引き絞られるような痛みを感じた。
華奈さんの朗読だからこそ、最後まで聴き、自分自身が主人公の私と一緒に、地獄のような瓦礫と惨たらしい光景の中を歩いているような感覚を持ちえたが、本を、その文字その文章を最後まで読み終える事が出来るかと、自身に問いかけた時、私はきっと最後まで読み終える事は出来ないだろうと思った。
原民喜の『夏の花』は、それ程に、読むのに覚悟がいり、言葉では言い表せない痛みと酷さを伴う小説なのである。きっと、朗読する華奈さんも辛く、きつかったと思う。華奈さんの朗読でこの作品を読む事が出来て真底良かったと思う。
上司小剣の『鱧の皮』は、女盛りで気丈夫に店を一人で預かり切り盛りするお文と、婿養子で芝居の興行で一発当てようとしては失敗を繰り返した挙句、借金と共に家出する福造を軸に、まだ芝居町だった頃の大阪道頓堀、坂町、法善寺を舞台に描かれた人間の織りなす日常と心理描写が描かれている小説。
岩崎友香さんの声と、読むテンポと抑揚、言葉と言葉の間のとり方が心地好くも絶妙で、ずっと聴いていたくなる間合いの良さ。
亭主の福造に対す気丈なお文の中にある自身でさえ、気づいているような気づかぬふりをしているような未練と、山師のような事を言っては失敗し、にっちもさっちも行かない程の借金を拵え、後をお文一人に押しつけて家出をしてのめのめとしている福造に愛想を尽かしながら、どこか憎み切れず、スパッと断ち切る事も出来ない、女心と亭主に対しての埋火の様に残る情がじんわり伝わって来た。
岩崎友香さんの朗読が心地好くて、これを活字で読んだらどんな感じを抱くのだろうと、図書館に予約して借りて、読んだ程。
太宰治の『あさましきもの』は、愛くるしいたばこ屋の娘と交際する大正、昭和の無声映画時代の二枚目として知られ俳優であり、女優岡田茉莉子の父でもある岡田時彦がたばこ屋の娘に禁酒の誓いを立てながら破ってしまったことを娘に告げるも俳優だから飲んだ芝居をしているのだろうと言われた事、夜道を歩く女と恋人、身だしなみが良いが肺を患っている男をめぐるそれぞれエピソードが、「こんな話を聞いた。」という書き出しで始められ、「弱く、あさましき人の世の姿」として描かれた作品。
この、｢こんな話を聞いた。｣という書き出しは、吉田兼好の『徒然草』を思わせ、｢あさましきもの～｣という書き方は、清少納言の『枕草子』を彷彿とさせる。
“あさましい”とは、驚き呆れる、ガッカリする、思いがけない、情けない、貧乏たらしい事を言う。
そんなあさましいエピソードを描いた５頁程の短編を小西優司さんの声が、アクト青山の空間に描いて行く。
太宰がこの作品を書いてから、時を経た今、此処に描かれている以上の“あさましきもの”
が連日、ニュースに取り上げられている現状を見たら、果たして太宰は何と言うのだろうかとふと考えてしまった。
文:麻美 雪
麻美 雪（114）
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演劇集団アクト青山 『春の朗読会2〜時代の言葉と女優たちの声と〜』 11人の女優と主宰による朗読会。 本日、無事終演致しました。 新年度を迎え、お忙しい中ご来場いただき誠にありがとうございました！ https://t.co/a5XBCTpFRP #朗読会 #アクト青山
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演劇集団アクト青山 テアスタ・オーロ 『誤射～葵祭の陰で～』 先ず稽古が楽しい！ そこからクオリティを上げ、お客様に届けられるよう励んでおります！！ 任侠コメディです！！ https://t.co/wcEzBCZqHl https://t.co/9b7NFIIruT
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春の朗読会2〜時代の言葉と女優たちの声と〜 夕方は！ 葵ミサ & 華奈 共通点は華奢でハガネの魂。 ソリッドに削ぎ落とし残ったものが自分の身体。 役を多角的に突き詰めていくストイックさ。 …だが天然。 発言がななめう… https://t.co/vNtIzH66JK
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「春の朗読会2〜時代の言葉と女優たちの声と〜」 夜の部は… 山辺恵 & よしざわちか！！ こちらのペアはひと足先にラストラン！ 19:00開場 19:30開演 です(^-^) 丁寧に 丁寧に 言葉を重ねていきます… https://t.co/wr7ma7K5F3
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演劇集団アクト青山『春の朗読会2 ～時代の言葉と女優たちの声と～』 めっちゃ良かった！アトリエの雰囲気とピッタリ合った作品に大満足。頭の中に観客それぞれが思い描く情景がくっきりと浮かび上がるのは朗読ならでは。古典といっても古臭さを… https://t.co/yqjFJvrziB
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40分も聞くって、お客様もとても大変だと思うんです。 だからこちらも楽しない。 お届けしたい。 明後日から。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日(木)19:30… https://t.co/6eujpXthDZ
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もうすぐ本番！！ 葛西善蔵の美しい文を、お届けします。 春の朗読会2 構成・演出 小西優司 4/26(木)〜4/29(日) @演劇集団アクト青山アトリエ チケット料金 ¥2000（早着割有り） ＊＊よしざわ出演予定＊＊ 26… https://t.co/S6msrP30zl
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本日の演カツ！プレゼンの順番が確定しました！！ 1.演劇集団アクト青山 2.劇団Bケイカク 3.駒込Child Enjoy 4.モリキリン 5.ワイルドバンチ 6.演劇集団Toy's Box 7.キャンパスアクター よろしくお願いします！！ #演カツ
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【演劇集団アクト青山】 演技の自然なあり方、本当の演技というものの概念について深く名作から学ぶアカデミックな演劇創作集団さん！
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本日はりろぷらさん主催の演カツ！で演劇集団アクト青山を紹介します。 いわば劇団博覧会！ 役者、演出家、制作、照明、音響、舞台監督、観劇ファン、企業…etcどんな方でも500円で入場ok。 18時からスタートです！ https://t.co/M9T2bWIL71
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✨次回出演情報✨ 二度目のヤクザです。 任侠ものです。 怒鳴ったりしてます。 ご予約お待ちしてます⭐️ 各公演、お席少ないのでお早めに😄 5月22日(火)〜27日(日) 演劇集団アクト青山 テアスタ・オーロvol.5 『誤射… https://t.co/AxnWXHrDP2
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春の朗読会 2 〜時代の言葉と女優たちの声と〜 いよいよ今週、幕開きです🌸 お席のご用意御座います お耳にかかれますように👂✨ 🍀27(金)14:30〜、28(土)19:30〜 岡本綺堂「子供役者の死」を読みます https://t.co/WzGgXbGUJf
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木曜の回がかなり人気であります、、！ 増席していただきました(*´꒳`*) 土曜の回も待ってます。。！ 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日(木)19:30… https://t.co/F1rEgYQjR8
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いよいよ来週です！！ 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 4月26日19:30 28日17:00 @アクト青山アトリエ ご予約→ https://t.co/flj1vpDfTv https://t.co/8gUOP32jZm
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奥さんを亡くして以降作品を発表していなかった原民喜。 復帰1作目が「夏の花」だったようです。 それほど"書き残さねばならない"出来事だったんでしょうね。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 4月26日19:3… https://t.co/Y2p38ZgtXc
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原民喜、結構イケメン… 人とコミュニケーションが上手く取れなくて、繋いでいたのは奥さんだったようです。 最愛の奥さん。 大切な人なのが、「夏の花」からも伝わります。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 4月2… https://t.co/Oh7Y5oR5gz
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小西さんにベストペアと評されましたぞ！ 私が深くえぐり、 ミサさんが爽やかに。 朗読っていいなって感じられる組み合わせだそうです。 ぜひともぜひとも。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 4月26日19:3… https://t.co/j0l4nBzUZf
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あと2週間。 まだ2週間。 まだまだ近づける。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日19:30 28日17:00 ¥2000 @アクト青山アトリエ(千歳烏… https://t.co/d7wT4BbRzH
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地元の藤の花が満開です。 春の朗読会2 〜時代の言葉と女優たちの声と〜 構成・演出 小西優司 4/26(木)〜4/29(日) @演劇集団アクト青山アトリエ チケット料金 ¥2000（早着割有り） ＊＊よしざわ出演予定＊＊ 26… https://t.co/uQrfD7lwom
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公演のご案内 『春の朗読会2 〜時代の言葉と女優たちの声と〜』 11人の女優+主宰小西優司が近代文学作品を朗読します。 構成・演出 小西優司 4月26日(木)〜4月29日(日) 料金:￥2000 会場:アクト青山アトリエ(… https://t.co/PDL0D2o71f
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本番まで二週間切りました。 アクトの朗読は一味違いますよ？笑 『春の朗読会2 〜時代の言葉と女優たちの声と〜』 構成・演出 小西優司 4月26日(木)〜4月29日(日) 出演日 26日(木)17時 28日(土)14時半 朗読… https://t.co/zroxb4UJc9
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アクト青山朗読デビューです。 見届けてください、、！！ 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日19:30(残3) 28日17:00 ¥2000 @アクト青山… https://t.co/4X6osn4odG
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26日は主宰も出演することになりました。 太宰治です。 小西さんがだんだん太宰に見えてきます。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日19:30(残4)… https://t.co/H9MbixfDWs
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いまだになんで演劇集団アクト青山さんが私をフォローして下さってるのか分からない…私個人としてはすごくすごく嬉しいし、私もフォローさせていただいてるおかげで演劇の世界に少しだけでも触れる事ができてる。これもステキな出会いだなぁとしみじみ。
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26日の残席が少なくなっております。 主宰も出演することになりました。 28日はまだ大丈夫です。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日19:30 28日1… https://t.co/UdGe5R4xMO
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新劇の役者が読む、 クラシカルな朗読会です。 『春の朗読会2 〜時代の言葉と女優たちの声と〜』 構成・演出 小西優司 4月26日(木)〜4月29日(日) 出演日 26日(木)17時 28日(土)14時半 朗読作品 長谷川四郎… https://t.co/pDb4cAA0Vb
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"戦争物"ですけど。 そうじゃなくて、1人の人間の物語にしたいのです。 あと2週間。 演劇集団アクト青山 春の朗読会2 原民喜『夏の花』 2018年4月26日19:30 28日17:00… https://t.co/KqKSU81V8h
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【新着情報： (演劇集団アクト青山 春の朗読会のお知らせ)】 春の朗読会2 ～時代の言葉と女優たちの声と～ 構成・演出 小西優司 4月26日（木）～4月29日（日） 今年2回目の開催となる春の朗読会。 男性作家によ ...…e… https://t.co/vapvnhv5cH
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