公演情報
「逃げぬれて、夜」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★
鑑賞日2018/04/23 (月) 14:00
座席H列5番
価格3,400円
かつて絵本を出版したがその後がなくスーパーで7年間働いている幸子と、新聞配達に加えてコンビニエンスストアでのアルバイトも始めた伸夫を中心に進むので現代労働事情的な群像劇かと思いきや、その二人が邂逅した場面で「え、つか風味?」となり、以降はファンタジックあるいはシュール系に踏み外してゆき、その味わいは昭和の懐かしきワカモノ芝居。
で、つかのみならず唐を感じたお客さんもいらしたと伺い、そう言えば微かに漂っていたアングラ臭は唐か、なるほど……と得心がいく。
シンプルながら中心部分の向きを変えて様々な場を表現する装置も(どこか懐かしさがあって)○。
クライマックスは舞台上の幸子と客席最後部に登場した伸夫が縦通路を絆的なものに見立てて対峙する演出で、予約時に備考欄に書いた「後方通路際の席がイイ」というワガママが功を奏したのだった。(もちろんそういう演出とは知らなくて、「個人的に見易い席」を望んだのだが)
【余談】
「バットで壊す」はつい最近もあったと思ったら、この2日前に観た映画だった。しかも出る前にテレビでバットを使うシーンの撮影裏話を聞いたという……。(OM-2のハムレットマシーンもバットを使っていたっけ)
また、某コンビニの来客音をわずかに変えたメロディが使われていて、その元ネタの変奏を使った芝居を思い出して頬が緩んだのだった。
満足度★★★★★
橘花梨さんがやはりいい!都会って、出口がない人間の吹き溜まりってところがあると思います。夜のどんよりした電車とかに乗ってるとそんな気がします。みんな疲れていて、誰も口も利けないような...アナログの佐藤さんもフレッシュな感じで、このところメジャーどころが続いてますね。頑張って欲しいです。富士山の話とか、ケムリ少年ですとか、どことなく小説っぽい?フィクションっぽい?突然、思いもよらない展開で不意を突かれる感じです、ここの作演さん。閉塞性の時代なんて言われ始めて久しいですが、平成生まれの皆さんが新しい時代で頑張っている感じ。いろいろ大変だと思いますが、頑張っていってほしいと思います。
満足度★★★★★
「2017年 せんがわ劇場演劇コンクール オーディエンス賞」受賞団体の記念公演。
夢・希望と焦燥の挟間で生きる衝撃的な青春物語。社会・地域の澱んだ日常の中で、爆発寸前の不穏な何かを膨らませている。諦念と再生にちょっと冷たいが、希望の光が射し込むような…。
(上演時間2時間)
満足度★★★★★
世にも奇妙で切ないラブストーリー。
世知辛い東京の片隅で、涙ちょちょぎれるくらいセッコい人間関係に翻弄されながら、煤けた風呂無しアパートで暮らす主人公女性。
ジメジメした雨模様が良く似合う日常でありながらも、何故か陰湿な印象を受けない不思議な作品。
その理由は人間のふてぶてしさ、もとい逞しさにあると思われ、加えて会話の端々からほとばしる余りのトホホぶりにはヤバい、笑ってしまいます。
恋の行方はリアルすぎる現実を歪めていく勢いをもって、どこに転がっていくのか全く予測不能。
あぁそこに着地したのかと思ったら、更に転がっていくので気が抜けません。
まだ舞台の残り香があるうちに二人の恋の軌跡と、取り巻く輩(やから)達の生き様を今一度よーく噛みしめてみたく、台本をじっくり読み込んでみたいと思います。
【補足】見てきた様なスーパーや深夜コンビニのバックヤードの生々しさは、ぜったい作者さん経験者だな!と