悪人 公演情報 悪人」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★★

    吉田修一の小説『悪人』が2人芝居で舞台化。
    原作でも映画でも。結局2人に行き着くのだが、舞台でそれをどう見せるのか興味津々。
    結論を言えば「かなり良い舞台」だった。

    ネタバレBOX

    女性を軸に彼女の独白で物語は進む。
    男性の設定からしてもそれが妥当だろう。

    灰色のこの世界にたった1人だったのが、たった2人になった。
    ベッドシーンがなぜだか哀しい。求め合う2人の姿。

    原作のイメージ通りの中村蒼さん。
    この感覚で毎日公演を続けても大丈夫なのか、と思うほどの大熱演の美波さんが凄い。
    恋愛の初期衝動のような輝きを見せてくれた。

    舞台を観て感激した人は是非原作も読んでほしい。
    登場する人々の背景が細かく描かれているからだ。
    文庫本で言えば舞台は「下巻」なので、「上巻」にそれが詳しい。
  • 満足度★★★★

    結局映画版を観ておらず、その相違は分からないが、良い作品であることは理解できる。脚本的には「一地方都市」としたほうが、人間関係にフォーカスを当てやすいのかなと思ったが・・・

  • 満足度★★★★

    二人芝居で魅せる世界観が素晴らしかった。話の展開も分かりやすく集中して見ることが出来ました。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/04/02 (月) 19:00

    jokerman(331)

    満足度★★★★

    鑑賞日2018/04/02 (月) 19:00

     中村蒼と美波による2人芝居。新聞連載小説が原作で、映画化もされた作品の舞台化だが、緊張感ある90分だった。原作も映画も見ていないので、ストーリーも知らなかったが、生活に倦んでいるOLが出会い系で知り合った男が殺人を犯していて、その殺人犯と逃げるという、ある意味分かり易い展開を、OLの視点から語る。演技での表現力を要求される舞台だったけど、美波って、こんな巧い役者だったのか、と思わせる素敵な舞台だった。

  • 満足度★★★★★

    孤独を抱えた2人が出会う事で、光を見つけたその先は… シンプルな舞台、二人の熱演に胸が締めつけられた。美波さんを初めてで見たのは「ハーパー・リーガン」だったけど、改めて舞台でもっと見たいと思った。

  • 満足度★★★★

    原作モノを舞台化して成功させるのは容易ではない。ことにこの原作は、新聞小説で新しい側面を開き、ベストセラーにもなり、映画化もされ、それがベストテンにも挙げられている人口に膾炙している評価の高い作品で、観客の方もすでにこの素材に触れている。早い話、私は原作も読み、映画も封切の時に見、改めてDVDを見て劇場に行った。
    演劇としては、屋上屋を架すだけの表現をしなければならないわけでハードルは高い。
    素材は佐賀県の典型的な地方に生きる人々の荒涼たる孤独をきわめて現代的な風景の中で多角的に描いたもので、発表以来十年を超えても、いまなお新鮮さを失っていない。作品の中の人間たちの配置も物語もよく考えられていて、それが主人公たちの最後の道行きに収斂されていく。小説の世界を映画はほぼストーリーを追って、演出の映像のリアリズムと俳優の好演で、再現して優れた映画になった。
    演劇は、場を舞台にせざるを得ないし、俳優の数にも限りがある。公演の時間で完結するように脚本を組まなければならない。条件が悪い中で、テレビ出身の脚本演出が選んだのは、原作の最後の部分にあたる主役男女の幼い頃の心に残った燈台への道行きに絞る、と言う工夫である。さらに、独白を多用して、短い時間で大部の小説の世界を拾う。その結果、二人の男女の演劇的な絡みよりも語りドラマのような舞台になった。この便宜的のようにも見える手法が、意外に登場人物二人の孤独を浮き出させることになった。終盤は手紙の朗読が続くがこれも効果をあげた。演劇としてはこうだ、という独自性は出せたし、劇場と言う狭い空間でうまく素材を生かせたと言える。1時間25分。映画が大作で2時間15分あったわけだから、ずいぶん思い切った舞台化である。

    ネタバレBOX

    しかし、これはこれとして出来ているのだが、原作にある時代を包括するようなドラマの広がりよりも、現代の若い男女を巡るセンチメンタルな道行、通俗的な「相寄る孤独な魂」と言う面が強調されて、場内涙々はいいとしても、ざらざらした時代への鋭い切込みは薄れた。通俗名曲や歌謡曲を象徴的に聞こえるように使ったせいもあるかもしれない。この辺はテレビの人らしい大衆性で、原作にも映画にもあるポピュラリティを引き継いでいる。
    俳優は、中村蒼と美波。ことに美波は台詞、モノローグ、ナレーションと性格の違う言葉を受け持たされて、これは荷が重すぎた。ことに前半、モノローグの台詞の語尾が流れるのが、甘く聞こえる。中村蒼はこれ位のスケールの舞台にはよく出ている着実な俳優だが、今回は少し纏めようとし過ぎたのではないか。最後にあふれるように今まで自分にも分らなかったような優しさが出てこないと、観客の涙が、お涙、になってしまう。

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