ルート64 公演情報 ルート64」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.9
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  • 満足度★★★★★

    あの宗教組織による弁護士一家殺害事件をモチーフに、一見ロードムービーのようでいて、実はある種の閉塞感を描いていたように思える。

    とにかく鐘下辰男氏による戯曲が面白い。4人それぞれが語る過去。教団での位置付け。修行。互いへ向ける感情の動き。

    ヒリヒリする緊張感と行きつ戻りつする時間軸。4人の感情の動きに合わせて観客も揺さぶられ続ける。

    舞台上で音響や照明を操作する演出も面白かった。

    約2時間の芝居が終わって劇場を出る。濃密な空間から解き放たれて、思わず伸びをして深呼吸する。

    駅までの道を急ぎながらも、ヒリヒリするような緊張感が心地よく肩のあたりに残っているような気がした。

  • 彼らが見た「眩しい光」とは何だったのだろう?娑婆が辛く生きにくい場所だったというのは分かるけれど、なぜあの宗教に惹かれていったか?示されなかったのがどうにも不満です。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/08/10 (木) 19:00

    価格3,500円

    研ぎ澄まされた鋼(はがね)の刃(やいば)のような緊張感。そのソリッドな感覚と焦りや苛立ちから声を荒らげてしまう部分があるのが「ハツビロコウ味」。犯行直後から始めて各人物のモノローグなども挟みながら過去も見せ、クライマックスは……な構成が巧みだし、生い立ち的な部分は事件を起こすような人物に特有のものでなくむしろ至ってありそうなあるいは普遍的なものなのも深いなぁ、と。いろんな意味で面白かった。
    あと、オペブースを使っている様子がないな、と開演前に気付いた通り音響・照明の大半も出演者が操作しているという……。
    音響面では他に開場時から流れている「アレ」と、最後に流れる「あのアーティストのあの曲」(←「あのアーティストの曲」でも「あの曲」でもない)にも納得。

    ネタバレBOX

    開場時から流れているFENらしき音声はそのまま本編冒頭のカーラジオに引き継がれる。一方、最後に流れるのはサイモン&ガーファンクルの「きよしこの夜/7時のニュース」。クリスマスの犯行ではないが、この「清らかな夜」がテーマの歌は皮肉だし、併せて流れるニュース音声は(殺人事件などではないが)冒頭のラジオ音声と対を成す。
  • 満足度★★★★★

    濃厚で濃密な会話劇。
    これほど言葉の強弱を大胆に付ける舞台は稀である。
    そのせいか、客席もうあく者の言葉と呼吸に集中し物音ひとつ立てず心地よい。
    緊張感みなぎる2時間に圧倒され少々疲れたものの素直に楽しかった。

    ネタバレBOX

    ステージ上のセットはまるで学芸会のよう。
    ベニヤ板の自動車と箱馬のベットとクッションをつないだ人形3体・・・。
    これが逆に想像力をかきたて、役者の一挙手一投足が大胆にクローズアップされる。
    緊迫した場面の連続に肩の力が抜けない。
    心地よい疲労感に包まれる舞台は久しぶりの感覚でした。
  • 満足度★★★★★

    ズッシリと重い会話劇。殺人事件での異常な心理状態を描いているのだけど、不謹慎ながら何ともいえないコミカルなところもあって、一筋縄ではいきませんね。終演時にはグッタリでした。

  • 満足度★★★★★

    「ドグラマグラ」をハツビロコウの前公演と勘違い(同じ役者もいたし)、意外なペースに驚いたが前回は三菱重工爆破事件のあれだった(タイトル失念)。それはともかく今回は配役四人という人数が絶妙に感じられる(て事は俳優が役を演じ切っている証)濃密な舞台。集団的な犯罪に手を染めた者たち、前回のに通じるが、劣らぬ緊迫感、と同時に異なる切り口を見せ、殺人組織になり果てた件の教団の事件にスポットを当てた。初演から月日が経つが古さを全く感じないのも驚き(上演台本への改稿のためだろうか)。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/08/11 (金) 14:00

    座席1階1列

    演劇ユニット ハツビロコウ『ルート64』SPACE 梟門

    静と動の緩急が凄かった。4人の熱演はビリビリくるような迫力があって圧倒されました。
    一部残虐なシーンもありましたが、抽象的な表現で直接は描かれていないことが却って想像力が働いて怖くおぞましく感じられました。

    あらすじを読んで「あの人」についてフォーカスを当てたお話かと思っていたのですが、
    実行犯の信者4人の内面に迫ったお話だったようです。
    どうやってあの教団に傾倒していったか、といった話も語られているのですが
    4人ともどこにでもいそうな若者たちで、それがまた怖く感じられました。

  • 鑑賞日2017/08/11 (金) 14:00

    何とも言えない雰囲気の濃厚な舞台でした。役者さん達の演技力もあり、怖くてぞっとしました。改めて、この犯罪の根源となる団体や事件について考えさせられる舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    本当に手作りの演劇がそこにある。演劇に携わる全ての人が観たらいい。作品を作るということ、上演するということ、客席に届けるということの何たるかを知るはず。受付、誘導は勿論、演じながら音響と照明も操る。俳優ってスゲ~なぁ。岩野未知さんは受付・諸注意までの表情と、暗転して開演後の輝き✨が尋常じゃない。美しさと輝きのステージが上がる❗誘導していた松本光生さんの柔らかさと劇中の殺気の変貌も同様。四人の焦りや葛藤。人間らしさが意外だった。頭がキレるのに、用意周到に情報収集しながらも曜日を確認できないという欠落の不自然さが逆にリアル。唐突な終演…もう少し観たい…と思えたのは、作品に引き込まれた証し👍

  • 満足度★★★★★

    あっという間の2時間、終わった後もしばらく震えが止まりませんでした。

    ネタバレBOX

    舞台では犯行現場を磯子区から綱島に移し(実際は一旦上九一色村に運んだあと新潟・富山・長野県に運んで埋めたようです)、午前3時に一家を殺害し夜明け前に埋めるという時間的な制約を設けることにより、舞台上の緊迫感の醸成に繋がったと思います。また実際は男性6名で犯行に及んだようですが、女性1名を加えた4名にすることにより、(今更ながら)犯罪を完遂できるかどうか危ぶませた感が良かったと思います。
    さてタイトルの「ルート64」についてですが、おそらく殺害後車を走らせた道であると思われますが、舞台でどの道なのか具体的に示さなかったことがかえって見知らぬ夜道が与える恐怖を増幅しました(私の推察では綱島からの時間や東名高速利用、観光地や湿地の存在から宮ヶ瀬湖畔を通る神奈川県道64号伊勢原津久井線です)。
    また、照明や音響を松本さんや岩野さんが行うことにより「閉ざされた世界」が見事に演出できたと思います。
    最後にこの舞台を拝見し、改めてかような最後を遂げた坂本堤さん御一家のご冥福をお祈りしたいと思います。
  • 満足度★★★★★

    ロードムービーならぬロードストーリー、それも実際あった事件を連想させる。同時に事件の実行犯たちの心の彷徨として捉えることも出来る。自分解釈…「ルート”64”」は昭和最後の年(1989年)であり、平成元年でもある。その年に起きた事件をフィクション仕立てで描いていたように思う。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    事件とはオウム真理教による坂本弁護士一家殺害事件である。新しい年号になった年の秋に起きた事件。公演では犯行前後の足取り(走行ルート:地図の確認など))と平行して犯人たちの人生が語られる。その屈折した心が、オウム真理教への入信を促したことが説明される。犯行時やその後の手違いによる苛立ち、同時に犯人たちの過去と懊悩が語られる。この現在進行と過去停滞(悔悟)のような時間軸の違いで物語が展開する。犯行における役割・分担、立場と責任という通常の社会でも見られるような人間関係を、殺人という常軌を逸した中に当てはめてくる。そこに見えるのは、責任の回避・転嫁・放棄、自己弁護などの普通の人間性である。この期に及んでというか、異常な心理状態になっている様子が現れる。また高揚したのか、車中で中島みゆきの「世情」(3年B組金八先生」の台詞は伏線か?)を合唱する。

    舞台セットは(ベニヤ)板で囲い、中央に同じように木・板を繋ぎ合わせた自動車。客席側に血まみれ衣装を着たクッション人形3体(大人2体、子供1体のイメージ)が置いてある。冒頭はシーツが被せられていることから、何が置いてあるのか分からなかったが、物語が進むにつれて明らかになる。

    ”宗教”という名のカルト集団。その後の社会的な風潮と制裁は、殺人集団として多くの教団幹部が司直へ…昭和から平成の時代への節目に起きた大きな(オウム真理教一連)事件。信者は教義を疑うこともなく、教祖の言葉には絶対服従である。一方、信仰の自由、人の心は縛ることが出来ない。信者の心にある二律背反するような苦悩が見て取れる。

    公演では、事件そのものより人物の心情表現が先立っていたようで、心情と事件シーンの切り出しが交互に描かれ、時間の流れが足踏みしている感じ(激白シーンは時間が止まる)。役者の内面表現が上手いだけに、物語の展開よりも印象が強い。その相対として、表層のロードストーリーとして観せる面が弱く感じたのが少し残念。

    この劇団の公演は、テーマの捉え方、その演出、照明・音響等の技術でしっかり観せる。本作も同様であるが、見巧者感が進ん(高じ)だようで、自分には性状の理解が難しく感じられた。それゆえ、情景の変化は音楽効果に委ね、状況(場面)変化は暗転を少し長くすることで、整理させていたかのようだ。

    特殊な宗教、いや宗教と言うには疑問のカルト集団、その組織の中でどう生きるか。それは、”普通の組織”で今を生きる人間の共通した問題であるかもしれない。東西冷戦体制が終結に向かい、ベルリンの壁の破壊、天安門事件が起き、世の中が大きく変わろうとしていた時。その変化と不安定な時代、人の心を操り犯罪行為を実行させる。公演では黒幕は登場しない。登場人物たちが黒幕像を立ち上げ、観客にその人物をイメージさせる巧みさ。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★★

    ハツビロコウさんの作品は初めてでしたが、あえてセット等を抽象化し、全神経を役者さんの演技に集中するよう仕向けたうえ、登場人物の内面を抉り出して観せる感じは、何度か拝見したTHE・ガジラさんの流れを強く感じました。
    犯罪を犯した当人が憑依しているが如く、役者さんの渾身の演技に対しては、観る側も真剣に向き合わなければ!と襟を正す思いで拝見させていただきました。

    崇拝者を否定したくないが為、矛盾や拒絶感に無理矢理フタをして、それでも噴き出してしまう感情の塊に絶句!の連続でした。

    ネタバレBOX

    殺害実行・・・おそまつに思える程のミスの連続。
    この人達はやっぱり殺人など犯したくなかったんだなーと。
    やめちまえばいいのに、というイライラ感と、引き返せない痛々しい想いが怒号と共に突き刺さります。
  • 満足度★★★★★

    あの事件を背景にした緊迫感に一瞬たりとも目が離せません。

    ネタバレBOX

    人というものは弱いものだと感じずにはいられません。人の心の奥底をえぐるかのような展開に、あまりにも衝撃的でした。目をそむけたくなるシーンがあるにも関わらず、何かに取りつかれたかのように行動する人の心理は、目が離せませんでした。心の中が暗く重たくなる内容のはずですが、それよりも観ることができてよかったと強く感じます。
  • 描き方を変えればコメディになりますね。
    それもかなり面白いものになると思う。

    実話ベースだから、そのままではとても笑えないから、実話と切り離す必要はあるけど。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/08/08 (火) 19:00

    座席1階1列

    自身の欲望と権力欲を美辞麗句で巧妙に弱者に滑り込ませ、「教祖」となる。
    批判する者・逆らう者亡き者とすることを、「浄化」という。
    弱者の洗脳と忠誠を誓わせることを、「修行」という。
    しかし、この実態を見破らせないように、実像をぼやかす意図でそれぞれを「グル」「ポア」「ワーク」という。
     2時間がっつりでした。姿を見せない声だけ出演のグルと、教団の体質を示す逸話に出てくる並木で計6名の登場人物と4人の役者さんたち。
    不測の事態、杜撰な計画、決定意思なきままの散漫な責任所在によって実行された、行き当たりばったりの弁護士殺しのその後と「なぜ?」を描いた作品。
     このドラマは、1晩の話なのか、それとも数日の話か。どうも時間軸が定まらず、それでも悠久の時間が流れているようで、わずかな時間でもあるようにも思わせる。ひたすら夜明けを怖れ、相互の軋轢を増し続ける登場人物たち。海は近くにあるのか?グルの言う眩い光は一瞬でも見えたのか?
     死体役の人の皆さん、どう考えても千秋楽まで持ちませんよ。あんなに乱暴されちゃ笑。

    ネタバレBOX

    「ルート64」の「64」て何だろうと考えてみたが、どうも舞台での説明はなかったと思う。こちらの投稿でも指摘はなく。「無(6)」と「死(4)」への道?
    彼らにはまだ、自身の良心に「戻る」という選択肢はあったはずなのに。死んだ自分の妻や子供のことを思い出す刹那、殺した赤ん坊を母親と一緒に埋めてあげたいと思い立った行動、など。 
    ハツビゴロウさんの舞台は、まだ数少ないがすべて観たわけではない。でも、今のところあるフォーマットがある。
     まず、進行している現在→それがどのような事件に起因しているかが暗示される→登場人物の背景が独白調ないし登場人物相互の指摘で明かされる(心象描写)→事件の端緒が明示される(過去)→登場人物たちの戸惑いや深い絶望感(少し時間軸が進む、ただし過去)→事件の詳細な経緯(過去)→深い絶望感(現在)というような。
    私は、この解きほぐされていく事実を時間軸を交錯させさながら見せていく手法は好きです。そこに待っているのは、抗うことができなかった弱き弱き救済されない魂。
    ラストで心身共に憔悴しきった4人が深い眠りに落ちる。殺された赤ん坊が燃やされる中、暗闇の中で「起きて!」と3人に叫ぶ片桐の悲鳴にも似た1言。いったい何から起きるのか?
  • 満足度★★★★★

    ネタがネタなのでそこそこエグイお話ではあります。
    あそこに身を投じるとかそりゃぁ何かありますよね、と。
    でも、それはいつ誰の身に降りかかってもおかしくない。
    私だって今までああならなかったことこそが不思議なのかもしれない。
    二時間ほぼずっとあのテンションを、四人が出ずっぱりで維持するのは単純にすげえなあと、そんな舞台。
    見てるほうもそれなりに大変。しかもいろいろ刺さる。
    私自身は多分人様とちょっと違う楽しみ方をしたような気もします。
    その癖、寝る前にグルグルする奴。

    人様の感想を見ると「ロードムービー」という単語もあってそういう側面もあるかな?とか。
    欲を言えばさらに掘り下げて見たかったところもなくはないけど、あれぐらいがバランス的には限界な気もしますね。

    新宿三丁目で11日まで。是非どうぞ。

  • 満足度★★★★★

    リアルというより“生身”を感じる舞台だった。精神的に追い詰められていく彼らの吐く言葉の中に、後悔や不信、自己嫌悪、懺悔、疑惑、様々な感情がむき出しにしていく。帰ってきて観たテレビ番組が、まるで狙ったように“オウム”ネタを放送していた。二重にその意味を考える日となった。

  • 満足度★★★★★

    むずかしくて重いお話でしたが、演者のすばらしさで2時間釘付けでした。視点を変えてみると、いろんな真実があるのかもと考えさせられました。ありがとうございます。

  • 満足度★★★★★

    凄かったです。イヤな事件を題材にしていて、胸が痛くなるようなシーンもありましたが、それでも2時間目が離せませんでした。

    4人の役者さんはみな素晴らしかったですけど、特に開演前に案内をした岩野さんの舞台での変貌ぶりに、今日ファンになってしまいました。

  • 満足度★★★★★

    ハツビロコウ「ルート64」を観劇しました!役者さん達の迫真の演技に釘付けになりました!演技派の役者さん達が集まられて贅沢だと思いました!
    セットも最初の印象から観劇中に印象がガラリと代わり、こういうセットも初めてみました。
    本当に4人だけで演じられながら音響や照明を上手く使用されていて本当に斬新な演出で、すごいと思いました!内容も重い話ですけど、重すぎなく、時おり思わず笑ってしまう台詞もあり、そのバランスもすごいと思いました!観劇をして損はしない本当に、ただ、ただ、すごい舞台だと思いました!

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