満足度★★★
良く出来た作品だとは思いますけど・・・
街中のワンシーンをさまざまな角度とテクニックで切り取っていく、そこで描かれていくテーマの「切り口」はとても鮮やか。役者さんの演技や舞台美術も含めて、観ていてホントに上手いなあと思うし、観終わった後もいろいろなことを考えさせてくれます。
けど、これは好みの問題としか言いようがないのですけど、自分にはどこかしっくりとこない。妙にリズミカルでわざとらしい会話、キレイに作りこまれ過ぎた作品、実社会に寄り添ったテーマ。この三者の間にぎくしゃくとした噛みあわなさのようなものを感じてしまい、上手く作品の中に入り込んでいくことができませんでした。過剰なまでに一定で単調な会話の間を替えてくれるだけでも、自分の中での作品のイメージが随分と変わってくると思うのですけど。
という訳で、自分の中では作品の評価がこんだけ難しい作品は珍しいです。作品の質的には、☆5つでもいいくらい。けど、自分に合わないということでは、こんだけ合わない作品も滅多にない。ということで、評価はその真ん中ということで・・・。
満足度★★★★
期待は裏切られず
かなりぼく好みです。これならもう一度観に行ける。
脚本も演出も緻密で無駄がない、計算され尽くしたような
舞台の作り方が気持ちいいくらいでした。
同時に複数の台詞が飛び交ったり、無声になったり
ああ、はじめて脚本が欲しいと感じた観劇後。
これは次回も観に行かなければと思いました!
満足度★★★★
あざとさ乱れ撃ち。
最初から、あざとい演出と台詞の数々にやれやれと思っていた。
しかし、だんだんに高井浩子の思惑にハマってくる自分に気づく。
あざとさも過ぎると強固な作品になるのだなぁ。
13人のキャラクタの切り分けも見事なもの。
「この人いいなぁ」「こいつ嫌い」とこちらでも切り分けしやすいくらい。
逆に言えば、類型的に役割を割り振っているわけで、
そのへんも変にあざとさを感じる要因となっているのかもしれない。
何よりも音や言葉について、思いをめぐらす時間が必要なのかもしれない。
そのやんわりとしたメッセージこそが、この作品の面白さだろう。
意図したところだろうけど、
「人と人とのコミュニケーション」が主題ということで、
どうしても、“コミュニケーション能力の低い人たち”による会話シーンが多くなってしまい、そのあたりがどうしても楽しめなかった。
自分がテーマに寄りそえていれば、
まったく違った感想になると思うのだけど…。