満足度★★★
ハイブリッド系
同窓会ものの1バリエーションかと思いつつもホムペやチラシにそれらしからぬ情報もあり、どんなんかなぁ?という興味と共に観たら…
かつての仲間の結婚前夜、今は廃校となり個人所有である学び舎に集結した面々…という状況は確かに同窓会系ながら、うっすらと不穏な空気(?)が漂っていて、それが次第に「封印された記憶」「秘められた儀式(的なもの)」などに結実して行き、何ともフシギな味わい。
そもそもチラシやチケットに血判らしきもの(劇中で血判そのものと判明する)があるし、そしてそれが “逆「座敷童子(ざしきぼっこ)のはなし」” 的状況につながるあたりは淡いホラー風味でさえあるし…
一定のジャンルにひとくくりにできないハイブリッド系(?)の作品でありました。
満足度★★★★
モンスター。
今回の楽しみの一つであった荒船さんの映像。想像通りの素晴らしい出来で、夢に出てきたらあの学校を串刺しにしてギャートルズのようにほおばってみたい。ホワイトチョコと血の味がしそう。
今回の作品は自分がスピードに乗れない場面もあって、全て把握できてはいないけどそれに不満はない。どうせ私の解釈はずれている。自分がいくつかの単語に執着しすぎて芝居を忘れる瞬間もあったから。エリマキトカゲの事を考えてしまったのよ(笑)えっ今のはその振付け?って絶対違うんですけどね。
終わった後は、ほわ〜として暗示にかかったような面白さが。
いいと思う。行きたいところへこのまま行ってほしいな。
中身の見える福袋は買わない方へどうぞ。
後は作家が役者の技量を気にしないで全てを書けたらどんなにいいかと思っています。その為に書き直すのは苦しいし、観る側も書き直すなら役者を変更してくれたほうが嬉しい。
満足度★★★★
想像を裏切らない心地よいトリップ。
不思議世界の作り方がとってもいい。設定確認せずに観に行っちゃったから、最初はどういうこと?ってちょっと出遅れたけど、登場人物の紹介はきっちりしてて人数多くてもわかりにくさはなし。疑問が残る部分も含めてこの世界はおもしろい。
満足度★★★★★
うますご
うーむ。とうなることしきり。
うまいのう
しっかりした世界観を構築してから、戯曲を構成する手腕。
見事である。
キリスト教なしに日本の「黒ミサ」を作り上げられるやつが現れるとはおもわなかった。
ひとつ気になったのは、なぜ「17年」というスパンなんだ。
素数だからか?
その理由をきちんと示してくれたら
もっとうれしかった。
大満足。
満足度★★★★★
世界の強度に痺れろ。
異質な世界の強度と話の展開の巧妙さが、この劇団の魅力である。
人物の気持ちの描き方の不自然さも消え、さらに強度を増した感あり。
人間が描けてくると、しっかり固めた多くの設定が更に生きる。
前回はその部分にケチをつけさせていただいたが、今回ばかりは脱帽。
物語の大きなバックボーンがありながら、皆までは説明していない。
賛否両論あろうが、必要最小限の情報から想像させるのも方法はアリだ。
少なくとも、1から10まで説明して楽しくなるタイプの芝居ではないだろう。
不思議を楽しめないのは、はっきり言って不幸だ。
場面というか会話がパタパタと変わっていく感じは最初は違和感があった。
が、この異質な世界観には妙に合っていたような気がする。
この部分は灰汁なのか、旨味なのか……少なくとも今回は旨かった。
また、役者がテキストに振り回されていないのも好感。
作家に対する理解が深い演出と役者がいることは幸せなことだ。
設定に溺れて死にたいような方は、ぜひ。
満足度★★★★
感心
前回の「その夏、13月」を観て、気になる劇団になっていたので
今回も観させて頂きましたが、なかなかしっかりしています。
話の展開、伏線の張り方、言い回し、感情のぶつかり合い、
なかなか劇団シリーズ5作目とは思えません。
生身の人間のおぞましさ、浅ましさ、生への執念、影を
体でセリフで目で表現しようとあがいているところが
この劇団の良さなのかな、と思っています。
この先、小劇場から抜け出して本多劇場など中大劇場でも
やっていける劇団になるかは、
役者よりも作品の作りに関わってきそうですね。
ま、小劇場のままで良いけど。
満足度★★★★★
世界観に感動
前作を初めて観劇して、ストーリーの内容だけでなく、展開にも凝っていて忘れられない作品でした。ですので、今回の公演を楽しみにしていました。
私は期待が大き過ぎて、がっかりしてしまうことが多いのですが、今回は期待以上の素晴らしい内容でした。
相変わらず展開に凝る演出で、役者の動くスピードにもこだわりを感じました。
なんといっても、ストーリーの世界観が凄い。演じる彼らのセリフを受け止めながら、その異質な世界観に恐怖をも感じる緊張感を持ってみていました。
もう1回観たいと思っています。