期待度♪♪♪♪
松本徹という人と,島内景二という人,の本から三島由紀夫のことを学ぶ。
明治からの近現代文学を彼は,おおくの人たちの意見とはちがって,断絶を意識せずに理解しようとした。少年時代,祖母や,母親と観たであろう『仮名手本忠臣蔵』に感動し,古典にずっとある種の思い入れをもっていた。
だから,その夢を持った少年で彼は死ぬまでいた。
三島は,とくに,戯曲にこだわった。この世界では,散文と,和歌が溶け合った素晴らしい物語がある。「七五調」の心地よいリズム。又,比喩表現も多用できる世界は,フランス文学のプルーストみたいなもの。本歌取り,といって,どこかにあるプロットを盗むのも得意で,まるで純粋なオリジナルがないのに有名なシェークスピアとにているかもしれない。当然,演出的な才能がすごいわけだ。
演劇では、鹿鳴館を体験
谷さんは、劇団14歳とか、オリバーとか
三島はガンかなんかで,やけくそで,便乗して死んだってわけじゃない。しかし,妻子を残して,どうして,世間を騒がして死んでいったのか?そのあたりは,まったく理解できない。
わかって来たことは,おそらく彼の作品群とか,文学体験とか,さぐっていくと,一番簡単に西洋と東洋の対立点が浮きあがって来ることだ。また,あまり,三島由紀夫の真価が良くわからないまま現在に至っているということだ。