満足度★★★★
捕まらなければよし。
法に触れなければよし。いや法に触れてもバレなければよし。いやバレても捕まらなければよし。現実はその通りである。この世は不平等にできている・・という話ではないが、法と倫理道徳をめぐる話ではあった。もっとも水素74だけに「市民」としては平均点以下な、かつ破綻しかけた反面教師共の登場で、そこにイラつきに観に行くところがある。ただ、奇抜な展開のためにか人格破綻スレスレな言動を許す作者が、今回は「比較的」破綻の無い行為の連なりでストーリーが進行。まとまりがあった。といってもやはり矛盾と言おうか、理解困難な言動や人物の変化はある。結局その部分はカッコ内の空白となって押しは弱くなる(背後関係を含めてよりリアルに作られた物語世界は、そこに立ちあがった虚構の力を持つ)。ラストで悲劇を背負う事になった若者は、その証言の信憑性から、実際には罪を免れる事になるだろう。そして当然の事として裁かれるべき者が裁かれる事になるはずだ。・・・という予想が可能で、そうなった場合この物語は何を語ったことになるのか、という事も・・そこまで展開せず不条理の結末に締めくくった事で芝居としてのまとまりはあったのではあるが。
・・そんなこんなはありつつ、役者が各キャラを面白く演じ、部分的にはリアルに迫って、奇怪な人間模様を楽しませてもらった。
考えさせられる
登場人物全員がクズな性格を持っていて見終わったあと印象に残りやすい舞台だった。本当の親子だったら100%こんなことはないだろうと思うけど再婚した母は本当に憎く感じた。場転で車の音が流れるのがゾッとする。
満足度★★★★★
少し真面目になった?
水素74%といえばいつも出演者が宇宙人や気の触れた人ばかりの印象だけど、今回は割りと現実路線のダメ人間模様。
だからこそあり得る絶妙な恐怖感が見ていて私には心地よかった。
満足度★★★★
約75分
チラシに書かれたあらすじよりもずっとずっと複雑な綾をなす人間ドラマで、とても面白く観ました。
同じ踏み絵を前にどう振る舞うか、登場人物全員が試されてる感じ。
満足度★★★★★
写し鏡
非道(エゴ)い人たちの外道な振舞い、なのだけれど、見終わると世間を優しく眺めている自分がいる。彼らとの絆を感じて心の奥底を抉られた、どこまでもは否定できなかった自分がいる。’どこにでもうつるまぼろし’ は絶望的に面白い。