轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は 公演情報 轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    空宙空地「轟音、つぶやくよううたう、うたう彼女は」、戯曲・演出・演技が、名作一人芝居「如水」の派生を思わせる(ギミックが笑いも共感も呼ぶ)。特にメインの若い女優は、もう一人おぐりさんが現れたかのよう。しかし関戸さんの脚本はいつも、自分の親不孝が身につまされる、、、

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2016/11/13 (日)

    大掛かりな舞台装置を活かした重層的な演出。役者が行き来することで空間と時間の奥行きを感じさせる。光陰矢の如しを地でいく展開のテンポはコミカルでもあり、翻弄される姿は切なくもある。コントラストが非常に効果的でした。

    以降、同時上演の短篇も含めて、ネタバレBOXにフルver.の感想を書きました。

    ネタバレBOX

    ① 轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は:感想】大掛かりな舞台装置を活かした重層的な演出。役者が行き来することで空間と時間の奥行きを感じさせる。光陰矢の如しを地でいく展開のテンポはコミカルでもあり、翻弄される姿は切なくもある。コントラストが非常に効果的でした。
    親子二代で畳み掛けるように繰り返された変わり映えせぬ人生は、様々な鬱屈と焦燥を諦観を強調する。「頭に纏わりつく職場の人間関係」の表現は特に秀逸。そして、若い頃に自ら否定した生き様に自分が呑み込まれていく娘の姿は、多くの人々が現実に打ち砕かれる様を象徴的に描いていて強烈だけど、命辛々救われたはずの痴呆の母のセリフが娘を救います。じわぁ~と沁みたなぁ。幸せは遠くにあるのではなく、懸命に生きる、今、この日常にあるのですね・・・
    そんな重い展開を微笑ましく呑み込めるのは、各所の笑いの演出あったればこそ。進撃の巨大赤子・山形が今回のツボでした。感動を活かすのは笑いなんじゃないかな・・・と、空宙空地を観てるといつも思うのでした。

    ②ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常:感想】三重公演でWキャストでも観てるので三度目。最後の夫の壮絶な駄々の中、ラストの奥さんから感じられる胸中が読めない、観る度に思考が揺れる。読めないように含みを持たせて演じてるのかな。観る者の胸中を投影するのかもしれぬ。そこにあるのは哀れみか、心配か、無念か、諦観か…
    幸せはあったのだろうか…と救いを探すのは男の身勝手かな。
    覆水盆に帰らず。こぼれなければ分からず。こぼれても生きていかねばならぬ。結末がいつもと別の味わいで沁みる。

    ③雨を待つ二人:感想】関戸さん&おぐりさんverを観てますが、役者が変わると印象が違ってみえるのが面白いですよね。関戸さんと比べると、棚瀬さんの芝居は、我の強さよりも未練と悲しみを強く感じたのが印象的でした。

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