海に騎りゆく人びと 公演情報 海に騎りゆく人びと」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    無題1947(16-237)、1948(16-238)
    10/2(日)14:00の回(晴)13:36受付、開場 14:00開演~14:58終演。
    10/4(火)20:00の回(曇)19:32受付、開場 20:01開演~21:01終演。

    ホロロッカ4公演目(「へそにたまるのは呪い~(2015/5)」から続けて観ています)で、初めて原作(J.M.シング)のある公演でした。

    もちろん「シング」という作家について知るところはなく、予習なしで観に来ました。

    手前が客席、水が滴る音が聴こえてきます。実際に水を使った演出で、舞台奥には小さな家のようなもの...(本物の)流木、手前にテーブルと椅子、水があるのに乾ききったような印象。

    かなり照度を落としたうえに衣装が黒い(喪服)のでなおさら闇に半分溶けたような演出。抑揚の薄い会話に侘しさが募る。

    ダンサーの勅使川原さんの作品も明と暗との境を曖昧にし(闇のほうが圧倒的に強い)亡霊のような存在にみえるものが多く、なかにはほとんど無音のものも。

    役者の前にいる眼窩だけの頭蓋骨のような存在とそれを支えている喪服の女。曖昧さを埋めようと意識が回転しようとするが、なぜかするりと抜けてしまう輪郭を喪った時空。

    観劇後、図書館で原作を借りました。「シング選集(戯曲編) 海に騎りゆく者たち ほか」恒文社刊。遠い、凍てつく異国の風景をイメージするのは難しいのですが、少しずつ読んでいるところです。

    7月に「この村に泥棒はいない(ガルシア・マルケス)」:GalleryNIW、演出:守山真利恵さん。出演:鎌田紗矢香さん、むらさきしゅうさんを観ました。気候も風土も違うのにそこにいるのは滅びへの道を歩まざるを得ない人々ではなかったか。

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