満足度★★★★
鑑賞日2016/11/06 (日)
作家の創作…と言うより、高校生の等身大の経験や悩みや想いが取り込まれてる感じにとても好感。高校生の役者達にすごく合ってるし気持ちが乗ってる気がする。全く他人なのにカーテンコールの彼ら彼女らの涙目に貰い泣きしそうになった。
こういうクリエイションの定番として、各人にしっかり重きがある群像劇的な構成だけど、やっぱそれでこそ、このキャストが活きるよなぁ。王道で良し。そして、女子中心なタイトルになっているけど、中身はそうでもなかった。父や祖父、そして同世代の男子たちの想いもしっかり練り込まれてて、それゆえ女子の群集が活きた感もあり。結局、運命共同体だしなぁ。感想文の題材となる宮沢賢治の「やまなし」が象徴的にこの群像を映す鏡になっていて、とりとめが無くなりがちな群像劇に一本筋を通している気がしました。
役者で特筆すると、キョどる彼氏役ハルチカ君のインパクトは絶大。怪獣と呼ばれるのもさもありなんだけど、怪獣と対等に渡り合った彼女役の子も大したもんだった。相乗効果だなぁ。あと、神様娘も印象強いな。あんどぅ君も面白かった。女子が群像になるが故、個人は男子が記憶に残る。