車窓から、世界の 公演情報 車窓から、世界の」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★

    面白い。

    ネタバレBOX

    女子中学生3人が集団飛び込み自殺をして、2人死亡、1人集中治療室という駅のホームで関係者が事件のこととか諸々を話し合う…。
    最初の方見れなかったのでアレですが、命を扱う作品は難しいだろうなと思った。ちょこちょこ挟まれる笑いとか、鋭い指摘は健在だけど。
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/12/17 (土)

    題名の印象とは全く異なるものでした。

    ネタバレBOX

    電車に飛び込み自殺した女子中学生のお別れ会に行こうとする人たちが、どこかの駅で線路内に人が立ち入ったために電車が来ないホームで運転再開を待っている間の様子を描いた話。

    三人が手をつないでここ東奥原駅のホームから飛び込んだこと、三人はガールスカウト時代の知り合いで中学は別々だったこと、同人誌の漫画家が意識不明で集中治療室に入院中の中学生を題材に恋愛漫画を描いたことが影響したのではないかと思われること、集中治療室にいる中学生が躊躇している二人の手を引いて飛び込んだことなどが明らかになっていきました。

    彼らは生き残った中学生のことを考え真相を秘匿しようとしました。遺族のことを考えるときちんと警察に話すべきだと思いますが、如何にも矮小な村社会で起こりそうなことでした。

    事故時の運転士がリハビリのためにこの駅で勤務しているという設定が素晴らしかったです。
  • 女学生の集団自殺を巡る悲喜劇。方言での上演というのは、演劇にとって大きなポイントな気がする。
    ステージをプラットフォームに見立てており、観客は線路の上にいることになる。そのため、電車到着(および通過)のアナウンスとガタンゴトンの音が鳴ると、列車と衝突する錯覚を覚える。あの擬似的な恐怖が、取り残された人々がどうしていくかという主題にリアルな意味を与えていた。

  • 満足度★★★

    重厚な会話と軽妙なツッコミ
    電車に飛び込んだ3人のJCのお別れ会に向かう人達が駅のホームで会話を交わし、浮かび上がる事情や主題。登場人物は皆はっきりとした立ち位置を持っていて、話題が変われば良くも見えたり悪くも見えたり。重い言葉と軽妙なツッコミのバランスが良い。
    自分が自分で考える限り主観的な見かたは消せないわけで。ただ、主観を他人の物語や現実ではないところに移してしまうことが唯一の救いの人もいる。登場人物のキャラをわかりやすくしたことで論理的な会話が噛み合っていたけど、そのぶん収束して一つになることが難しくなっていたように感じた

    ネタバレBOX

    あんだけ神妙な真面目なキャラに仕立て上げといて、JC(女子中学生)を日本青年会議所と真顔で説明されたときの威力ときたら
  • 満足度★★★

    約90分
    自殺の動機に納得がいかず、もうひとつ作品に乗りきれなかった。

    ネタバレBOX

    飛び込み自殺を試みた女子中学生三人組は、ある同人誌漫画家の狂信的読者だったという設定。彼女たちの悪気のない侮辱に怒った漫画家は彼女たちが飛び込み自殺するシーンを復讐心から自作の漫画に、それも惨たらしく描き、三人はそれを苦に自殺したと漫画家は言う。劇中人物もその自殺のいきさつを誰ひとり疑問視しないが、「そんなことで死ぬかぁ〜?」というのが率直な思い。
    あの“典型的関西おばちゃん”が「なんでそんなことで死ななあかんのん? あたしやったら絶対抗議するわ」とでも漫画家に言い、私の思いを代弁してくれていたなら、この作品をもう少しだけ近くに感じられたかも。
    だって、一人ならばいざ知らず三人ならば心強いし、漫画で飛び込み自殺するのが自分たちだと知っているのは三人と漫画家以外にいない以上、そこに恥は生まれないし、何より、漫画家はそれ以上の行動、すなわち実際の殺人や性的虐待に走るタイプには見えないし、となるとやっぱり“自殺は必然”だとは思えないのだ。
    漫画のシーンを三人が踏襲する面白さを狙ったのかもしれないが、やっぱり面白さにも“理”は必要。
  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    iakuの【車窓から、世界の】を観劇。

    関西の劇団で、今回は初見だ。

    とある小さな駅で、人身事故の為、待ちぼうけをくらっている人達がいる。その人達は、地元の中学生が自殺をした為に、お別れ会に行くつもりである。
    そして長い待ち時間の間に「何故、少女たちは自殺をしたのか?」という討論を駅構内で始めるのである。

    「十二人の怒れる男」のような議論づくしの作品ではないのだが、各々の感情を通じて、論じていく展開になっている。
    それも最初は己の社会的立場、道徳的な意見ばかりが目立つのだが、それぞれが論じていく内に、「少女たちは何を考えていたのか?」という当事者たちの視点から原因を探り始めていく流れになっていく。
    ただ原因追求の作品ではなく、相手の立場になって考える事の大事さをメッセージとして感じられる。
    そして観客も作家も決して戻る事が出来ない、多感な十代の頃に立ち帰ろうとあくせくしながら、観賞する事が出来る宝物の様な作品である。

    お勧めである。
  • 満足度★★★★★

    良い。
    静謐な舞台。と言っても台詞は絶えず交わされているが・・。
    こまばアゴラのこの使用法は初めて見た。
    新しく出来た駅のホームが、簡素にして見事に現出。
    人のまばらさ、喪服、距離感、駅員の登場頻度・・シチュエーションが「らしく」適切である事の快さ。
    そしてそこで話題となっている出来事の、不可解さ。

    謎解きに躍起になるでもなく言及され、おぼろに「そのこと」は浮び上り、さりとて、だからどうという事でもなく、というより丸ごと抱えるには重く。
    もっとも、形の上では、「そのこと」との関わりが人物らの共通項であり、必然「それ」は話題になるのだが・・、語られる文脈の、人物ごとの違いが明瞭で、しっかりした演技の裏打ち。軽妙と深刻の併存両立は、ひとえに俳優の力量と言えよう。
    芝居上の圧巻は、主役に当たる教師の立場から発語を繰り出す女性の、さりげなく的を射た、溜飲の下がる論理構築とその言語化(作家を只者でないと思わせる)。・・・が、その言動さえも、川の如く流れる時間、時間とともに流れる会話の中に消え行くのかも知れない。
    最後に願わずにおれなかったのは、、今より少しでも人というものが、正しく用いられた「言葉」、その美しさに損得を超えた敬意を払うことができたなら。あァ、そんな世の中になったらねェ・・・
    てな事でありんした。(ほとんど感想文)

    ネタバレBOX

    付記: アゴラ劇場の公演で呼び戻し拍手が起こるのを私は初めてみた。
  • こういう類いのけっこう好き
    シンプルな舞台構造にシンプルな照明と音響、良い意味で物語に役割を果たしていた。ワンシチュエーションで入ってきやすいお話だった。笑いの要素も物語から決して脱線しない戯曲力、この会話劇に続きがあるなと感じさせる役者さんたちのリアリティーの出し方上手だった。

  • 満足度★★★★★

    -
    ゆるーく始まって、急がずに着実に話が進んでいく。重さと軽さの加減が絶妙でとても気に入った。

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