満足度★★★★★
子どもを産む結論とは?
八角形をのオリをイメージした家に、テーブル4つにいすが9つ、さらに、モニターが2つの構成で、いかに未来のように笑うのかという答えがどうふうに答えが出てくるのかを、朗読や出産にまつわるドラマなどて表現しながらやがて「答え」が、子どもを産むとこでありそれが障害を持った子どもかもしれない結論ですね。だったんたなあと思った、115分でした。
満足度★★★★
説明不要な存在であるはずの「子ども」に関するあれこれ。「回帰」への試み
遊園地再生、久々の観劇は三度目。抽象度の高い舞台というイメージが強かったが、今回は「意味が判る」会話、また朗読も。もっとも多様な場面の中には飛躍したシーンもあるが無駄に感じさせない。
美術、演技いずれも、ある完成されたイメージへと緻密に作り上げる手腕は、今回も改めて認識。(使い勝手の悪い)アゴラ劇場に破綻やほころびの無い劇空間が出来ていたのも、才能だと思う。起用した俳優については外れがなく、「子ども」を巡る逸話の視点は、手垢モノでもありながら、観客を頷かせてしまうのは俳優自身の身体的魅力の成せる所、宮沢氏はそうしたアピール(役者自身の身体的・容姿的強みを発揮させる)も、周到に織り込んでズルイと思う部分もある。
ただし「手垢」とは言え、正当な議論が「子ども」を巡ってはなされるべきであって、芝居はそのように説得しつつ、さほど説教臭さを感じさせない作品になったのも「丁寧さ」ゆえと言える。
様々なテキストの一部(子供に関する言及がある)を取り上げた、時折ふと挿入される朗読も面白く、興味深く、また感動的。朗読ピースの選定は、自作テキスト以上に難作業だったのではないか。
生物として思考以前の存在であったはずの「子ども」、またそれに関わる領域は今の社会状況では冷遇されている。
短期スパンの生活設計が、企業の推奨する所。
長期ローンが組める・・というのは長期スパンの人生設計と見えてさにあらず、「面倒は先延ばしにして短期スパンの人生を謳歌しましょう」・・当社はそれを支援します、という意味に殆ど近い。