旅立ちの人 公演情報 旅立ちの人」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    色々盛り込まれているような
    人間ドラマをサスペンス・ミステリー風な展開で描く。主人公の少年時代のトラウマ、それを乗り越えた先の恐るべき反動、後々それに絡んでくる脇筋をともないながら歪な正義が物語の発端となる。
    ミステリーとしては、伏線の張り巡らせ方は弱いように感じるが、サスペンスという点では迫力・緊張感があり楽しめた。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、段差があるだけのほぼ素舞台。正面は白い壁、両側には衝立のようなもの。置かれているのはいくつかの椅子。シーンによって椅子を動かし情景や状況を作り出す。それだけに役者の演技力が重要になってくる。全体的なバランスも良かったが、主人公・栗原真司(五島龍之介サン)の少年時代を女性キャスト(三品万麻紗サン)が演じているところに多少の違和感。

    梗概...真司は元刑事で、強引(暴力的)な捜査、取調べで犯人やその家族から恨みをかい、妻が殺害された。その犯人と思しきグループに復讐し刑務所で服役している。そして元同僚から娘が難病で入院していることを聞く。囚人仲間1人と脱獄して会いに行く。その途中で不思議な青年・トモ(隆辺耕作サン-記憶喪失のよう)と出会い行動を共にすることになる。実は、真司の少年時代の親友という設定だ(ミステリアスにして異界感)。また妻を殺害した真犯人は、一緒に脱獄した男であることが明かされる(唐突感)など、ミステリーとしてはリアリティのなさ、ご都合的なところがある。

    しかし、人間のドラマの観せ方としてミステリーという手法を用いていると思えば、その核となる人物(人生)の描き方はドラマチックであった。苛めというトラウマの反動は、その後の人生を狂わすほどの影響があった。一方、我が娘への愛しさ、会っても真実を打ち明けられない切なさ。

    公演は、得体の知れない憎しみをぶつけ合い、愛を求め合うような物語。全体的に不穏・不安な雰囲気に包まれているが、随所に挟み込まれる病院(室)や青年トモとの出合いと触れ合い場面が心を和ませてくれるのが救いであった。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    悪くはないのですが・・・
    ちょっとサスペンスで、ちょっとファンタジーがかった「君の友達」的なヒューマンドラマで決して悪くはないのですが、あまりにご都合主義的な設定は興ざめですね。力作だと思いますが。

  • 満足度★★★

    後付け
    前々作の『君がいた星』の時も同じ感想を抱いた気がするのですが…
    基本ファンタジーなので設定が突拍子も無かったりするのは我慢出来るとしても伏線も張らずに後付けで設定が増えていくのは私的には『これじゃ何でもアリだよな』と残念な気持ちになってしまいます。
    今回は前回の観劇よりは役者さんの心情も伝ってきましたが…

  • 満足度★★

    なんか いろいろと惜しかった・・・・(ー_ー;)
    話が先行して
    肉付けとなるキャラや設定の作りこみ・・・はわからんから
    舞台での表現が簡易的で納得できないトコ多くて
    かなり残念に思えた約2時間ほどの作品でした

    ネタバレBOX

    幾何学的なシンプルな舞台セットです

    開演は3分遅れ

    話は末期癌で余命僅かとなった一人娘に会うため
    冤罪にて投獄されていたのだが
    凶悪犯と共に脱獄した主人公が不思議な少年と出会い
    関わる人間たちの運命や行動が絡まってゆくストーリーです

    あのねぇ娘さんの設定は
    末期がんでも臓器移植で助かることを先に観客に示すべきで~
    回想シーンで男女役が入れ替わったりするなら
    (現在はおっさん=男性役者 過去では華奢な男の子=女性役者)
    せめて子供時代は髪の毛を帽子にまとめて少年っぽさを主張する方が
    観ていてわかりやすいですよ~

    で帽子がキーアイテムなら
    ニット帽と普通の帽子の交換にするとか・・・

    銃の扱いも残念だった
    弾入ってないよと言われたら
    とりあえずトリガー引いたら?
    それにチャンバーに弾入れてるとガバメントはわかるし
    スライドさせると外にチャンバー内の弾がはじき出されるから
    かるくハーフスライドしてチャンバー内の弾丸確認とした方が
    リアリティでるわよ・・・
    そんで撃ち倒した犯人の手元に脅威となる銃は
    いつまでもおかない!
    制圧後に素早く犯人から遠ざけるのは基本だし
    撃たれて動かず証拠集めように録音するというシーンは
    なんか かな~り現実離れしてて
    芝居上の嘘っても
    まったく納得できないシーンと思えたです

    明るい凶悪犯は脱獄後に1件ぐらいでなく
    移動中のラジオからでも
    実はこの移動するまでも何人も・・・とかして
    凶悪ぶりを表現したほうが良いし
    嘘のつき方伏線も冒頭部で何かした方がよいと思えた

    記憶喪失という人を出すなら
    事故とか怪我が原因らしいとにおわす為に
    喪失直後は頭とかに包帯巻いて出てきて
    日々が重なると手足の包帯が先に取れて・・最後まで頭には包帯が・・
    とした方が観客への説得力でないかな?

    よみがえり 〜レザレクション〜とか
    黄泉がえりとか
    「4400」とか
    雨の日・・は使えんか(^^;)
    ファンタジー要素入れるなら
    樹海で失踪よりも
    何か怪奇ネット情報が飛びかう場所での失踪とした方が
    説得力は高くなると思えたですよ・・

    回想シーンで
    せっかくの舞台セット背後の白壁をスクリーンにして
    年代とか今での進行をメインにするなら
    ~年前とか投影したほうが理解しやすいです

    ついでに~冒頭で廃墟にあった衣服着るのに
    臭いとか嫌がったりする台詞入れたほうが・・とも感じた

    ある双子の設定で犯人さんが
    そこまったくのスルーって・・・
    使わない設定が また もったいないというか不自然でした

    =細かさが圧倒的に不足してたなぁと思えたのです・・・

    役者さん達の”らしさ”が上手で
    明るい凶悪犯さんとかは おいしい役だよなぁとか感じたです
    その分 話の内容が・・と思えたです
  • 満足度★★★★

    旅立ちの人
    まったく関係なさそうことが、どんどん結びついていくストーリーはよく考えられていますね。
    人はなぜ生きているのか、人はなぜ、なんのために死んでいくのか、それをうまく表現されたお芝居で、見ごたえありました。
    すごいいきよいで動きまわるのには圧倒されました。

    ネタバレBOX

    男の子の役をやるのであれば、マニュキアされないほうがいいですね。
  • 満足度★★★★

    Travelers
    劇団員がキャストとして参加しない公演ときいて、興味津々で観劇。劇団にとってもあらたな旅立ちへの節目となるような、そんな意思&静謐さを秘めたstoryだった。自分の希望で生まれたのではないのに、途中で投げ出したってかまわないのに、なぜか、一所懸命前へ向かって進んでいく自分。このstageで、その意味が、少しだけ分かる気がした、自分と、そして周囲の人たちのことが。

    ネタバレBOX

    「トモ」の存在感が圧倒的だった。細部にわたり、丁寧に描かれた(演出された)各劇団員の演技(行動や発言)は2hをあっという間に感じさせた。音響や効果音をほとんど無くしたことで、よりいっそう深みのあるstageとなった。次回を楽しみにしたい。

このページのQRコードです。

拡大