第5回名古屋学生演劇祭 公演情報 第5回名古屋学生演劇祭」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/09/03 (土)

    全般ですが、ドコも頭抜けするトコまでいかず、良い意味で"拮抗した"というとこですかね。
    笑いの「喜劇のヒロイン」、纏まりとキレイさで「星めぐり」、演技で「spoon」と「ひとひらり」、カオスさで「ハイエナ」、真面目さと演出で「野坊主」ってのが私の好み。

    以降、ネタバレBOXに個別の感想。

    ネタバレBOX

    ①初恋ハッピービーチ(劇団さる)感想】本公演演目のサイドストーリーっていうのはお祭りと割り切っているのかな。私は観ているので話に膨らみは感じるし、登場人物にも愛着は湧くけど、オマケ感が否めなくなるのがやや残念。キモイ立ち上がり方が私的に一番の盛り上がりでしたw

    ②THE SROUNDED BYEBYE(喜劇のヒロイン)感想】テンポが非常に良い。気の利いたセリフや各所に挿入する小ネタも効果的で笑いでは12作品中随一。チューブ等で表現する"しがらみ"にまつわるアレコレは、逆境のわりに主人公に悲壮感が無いので実感し難いです。

    ③ラジオ(超熟アトミックス)感想】テーマは面白そうなんだけど、表現が"言葉"に頼りすぎの感あり。もうちょっと芝居でみせるトコがあってもいいんじゃないかな…とは思った。

    「2点だ!」

    ってツッコミたくなったけど(笑)、もちろんそこまで悪いわけではない。

    ④おめでとうございます(5周年企画・相羽企画?)感想】思考・発想にかなり無理があるけど、強引なまでのトラブルの連鎖は小気味良かった。
    トラブルのわらしべ長者だ(笑)
    オチありきの賑わいだろうから、これもまた良しね。

    ⑤ふりゆくもの(劇団星めぐり)感想】印象的な美術、なんか不思議な役者の佇まい、割とシンプルで幼い雰囲気を漂わせながら一本筋が通って実は骨太な主張。芝居全体のまとまりがとても良かった。最初から人外感を漂わせながら、全ての説明はしないあたり、バランス感覚に優れてます。

    ⑥これが僕らの小宇宙(劇団いかづち)感想】異質への恐れと虐待に対するアンチテーゼが随所にあるが、対象があまりに可愛すぎて「何だかなぁ」という印象あり。他方からどう見えるかにも説得性を持たせないと、主張が軽くなる気がする。それにしても序盤の宇宙人の仕草、可愛すぎw

    ⑦SCREAM WRAPPING(野坊主)感想】観る度に色の違う作品をみせる青山さんには驚くばかり。若者の苦悩をまさしく等身大に綴り、時にコミカルに、時に衝撃的に演出。観に行った芝居がドン被りしてて、まさか同じ客席であんな悩みを巡らせていたかと思うと微笑ましいw

    ⑧海水浴なんてもう行かない。(劇団ひとひらり)感想】友人同士の戯れがとてもコミカルで微笑ましく、特にごとうさんの振る舞いは好み。客席のノリに応じたアドリブは見事。主人公のトラウマはやや思い込みに度が過ぎる気もして、終盤の展開が素直に呑み込めない印象が残りました。

    ⑨才能ってなんだろね(劇団「獅子」)感想】どちらが虚構か現実か。相互に入れ子な騙し絵的な構造は面白い。ただ、似通った状況過ぎるので拡がりには欠けて閉塞感強い…のはむしろ狙ったトコかもね。最後の女の子達の振る舞いがそこまでの流れとギャップ大きくて、良いオチでした。

    ⑩僕らの夏、誰かの話(spoon)感想】若者のもやもやした悩ましさを等身大で切り取って、且つ、取ってつけた安易な結論や解決に導かなかったのは良かった。こういう空気には自然な芝居が重要だと思うけど、山岡さんのさりげない表情、仕草、佇まいはベストマッチしてたと思う。

    ⑪無抵抗ラジオ(留年大学劇団ハイエナ)感想】何か色々なものを"揶揄した"と思しき風刺感。それをポップに、コミカルに味付けしていて、意味が分かって無くても面白く思えるトコが不思議な味わい。

    さすが余分に歳とってないw
    我が身を切り飛ばせる強さが頼もしい。

    ⑫絶頂終劇(テクノブレイク)で完全犯罪(HI-SECO)感想】なんかエライやばい感漂う。「不適切な表現が…」て前振りしたハイエナよりよっぽどヤバイ。最初は只の下ネタ演出かと思ったけど、とんでもなくダークなところに堕ちていった。これハイセコか…って、率直に驚く。

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