ロミオとジュリエット 公演情報 ロミオとジュリエット」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★

    もう少し観(魅)せる工夫があれば...
    国はもちろん、当時とは社会・政治状況が違うにも関わらず、今でも世界中で繰り返し上演される有名な物語。表現はふさわしくないが、この手垢のついたような物語は今でも多くの人を魅了する。表層的には、家同士の確執や大人の思惑を越えて男女の悲劇的な純愛が心に響く。そこには時代や場所が違っても普遍的な「愛」を感じるからではないだろうか。本公演では、その描きが弱いような...。

    ネタバレBOX

    ほぼ素舞台。暗幕で囲い、正面と上手にレンガ城壁をイメージさせるオブジェがある。決闘シーン等もあり、中央スペースに空間を確保している。

    有名な物語であるが、梗概は次のとおり。
    14世紀のイタリアの都市ヴェローナ。当時、宗教問題からモンタギュー家とキャピュレット家も熾烈な抗争が繰り広げられていた。モンタギュー家の一人息子ロミオは、あるパーティでキャピュレット家の一人娘ジュリエットに出会うい、二人はたちまち恋におちてしまう。仇敵同士の息子と娘であったが、両家の争いも二人の恋を止めることはできない。僧ロレンスの元で秘かに永久の愛を誓い合った。
    その後、ロミオは親友・マキューシオを殺されたことに逆上し、キャピュレット夫人の甥であるティボルトを殺す。そしてヴェローナの女王エスカラスは、ロミオを追放の罪に処した。そこでロミオとジュリエットは...。

    この公演の特徴の1つが、男女の純愛にも関わらず、キャスト全員が女性である。その観せ方は他の劇団でも行い、目新しさはない。新和座は神話や古典劇を得意としているだけに興味深く観た。単に古い作品というだけではなく、古典(名作)としてその地位を築いているが、本公演ではその魅力が表現仕切れていないと思う。

    第1に、家同士の確執・抗争が見て取れない。そこから派生する人の争いにも必然性が感じられない。その場の台詞の説明だけで背景や状況が浮かび上がらない。

    第2に、大人たち(モンタギュー家・キャピュレット家)と、ロミオとジュリエットという若者(13~14歳)の間の感情のズレのようなものも見えない。男女の一般的な「愛」という点だけ捉えても、歓喜・苦悩・絶望などの感情(表現)が乏しく2人の関係が美しくも悲しい物語として描かれていない。そして、物語の展開に合わせたメリハリのあるテンポが...全体的に一本調子のような流れ。

    第3に、見た目の違和感として、キャストの体格差。全員女性であってもそこには容姿(外見)の違いがあることは否定できない。その観(魅)せるところにも配慮や工夫があると良かった。

    それでも若さ溢れる演技、生き活きとしており、その面では楽しめた。
    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    良かったです
    女性だけで演じられた、ロミオとジュリエットですが、男性を演じた女性陣の熱演もあり、違和感なかったです(身長に関しては、やや気になりましたが)。
    展開がスピーディーで、どんどん惹き込まれ、やっぱり「ロミオとジュリエット」という作品は、悲哀ではありますが素敵だと再認識しました。ラブシーン・剣捌きなどは、もう少し見応えがあるといいと感じましたが、皆の熱演が良かったです。そして、ジュリエット役の梨沢さんが美しく、ティボルト役の長谷川さんは凛々しかったです。真面目な劇団が、真面目に作った舞台という印象で、良い舞台でした。

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