満足度★★★
プレ公演2日目観劇
そこらへんにいるチンピラ背むし悪童の血縁、因縁、残虐、陰謀、恨み、愛恋、国取り合戦、等、歴代シェイクスピア作品のブラックさを一気に寄せ集めた、スピード感ある仁義なき成り上がり記を見ているようだった。けれど、どこか愛嬌も見え隠れして「悪の華」のリチャード3世というより、欲望と孤独と陰惨さで大きくなった男に見えた。
リチャードの凄みのある三白眼で睨まれた時には、客として見ているだけなのに一瞬ひるみそうになる。ライブハウス感覚で見る大胆な茶番劇と波乱と不遇、自分の放った言葉がそのまま返ってくる幕切れが物哀しい。
約2時間45分(休憩あり)