ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常 公演情報 ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2016/05/29 (日)

    関戸哲也・おぐりまさこの向こうを張れる実力派俳優 熊川ふみ・伊吹卓光を招き、二人芝居Wキャストまでラインナップとしたことで、実質"通し"でこそ楽しめて芝居の理解も深まる好企画。空宙空地の強みは芝居だけでなく、この企画力にあるなと実感。
    以下、ネタバレBOXに個別の感想を書きます。

    ネタバレBOX

    【ストーキングブルース】壮絶な脚本。インパクトでは今回一番。無駄にハイレベルな変態の異能感が凄まじく、伊吹さん怪演、すげー生々しい。一方で恐怖と笑いだけにフォーカスするでなく、変態にもそれなりの一線とポリシーがあるなど、作家の変態への愛が感じられて、関戸さんは何者も見捨てはしないな…と感心。とか言って、最後すんげー怖いし、息つかせぬ。今回はコレが一番好きかな。

    【ラブミエテンダー】クリエーション作品とは思えぬ軽快なテンポ。これで本公演の幅が拡がっている感強く、侮れない。7×9に出てた古部さん、コメディでもイキイキとしてましたね。数々の名言が生まれましたが、「ようこそ三重へ、津っ津、津っ津♪」のフレーズが脳裏から離れないw

    【サプライズ】熊川さんの表情の起伏すごい。アレだけで見応えあったし、ラストずるい、ツンデレの極致、萌える。男の空気見えなさ加減は関戸脚本の真骨頂ですが役者違うと新鮮で伊吹さんだと許せてしまうのが不思議。あれ演ってるの関戸さんだったら、あのラストは許されないと思うw

    【ずるずるひやむぎ】色々と伏線効いててしっかりした作り。無駄無さ過ぎともいえるが、ミステリーじゃないし、短編だし、いいトコかと。おぐりさんの不機嫌そ~な芝居は鉄板ね。あそこからの落差がホロリとくる。そして、あんなに食べる芝居、初めて観た。おぐりさんの胃袋が心配w

    【ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常(関戸哲也・おぐりまさこ)】走馬灯の演出は今までの空宙空地に無いポップさで新鮮。あの手のダメ男を演らせると関戸さんの右に出るものはいない(褒めてる)。「豚汁の中のグミ」の名言は忘れられないわ。ラストの壮絶な駄々には魂が篭ってて切なさ過ぎです

    【LAST TRACK】ダブルB面フォノグラフで観てますが、同じ空間で複数のシーンを成立させる演出、関戸さんの因縁付け芸・粉吹き芸のキレはそのままに、おぐりさんの役どころまで変えたことで変わる表現や印象の違いが興味深い。

    【ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常(熊川ふみ・伊吹卓光)】役者が変わることで受ける印象がかなり変わるのに驚き。愚行も切なさもライトでポップになって異なる味わい、一粒で二度美味しい。

このページのQRコードです。

拡大