エダニク 公演情報 エダニク」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 満足度★★★★

    「会話」と「展開」の理想的な関係
    ちょっと謎な台詞の意味が少し後で解かれる、良いリズムが「台詞のよさ」で、そこから発展する人物の行動が全体として関連ある図を描くようであるのが「プロットのよさ」、描かれた物語が普遍性をもち、真実味を帯びて観る者の心に刻まれるのが「良い戯曲」、・・などと知ったような事を言ってみる。『エダニク』は展開が面白い。だが印象としては静的で、間合いに漂う「心模様」に注意が向く。そして説明されない空隙が何かで満たされている、そんな雰囲気は好みだ。
    屠場というだけで何か社会的なテーマを嗅ぎ取りそうだが、それはむしろ背景となって滲んでいて、ことさらにほじり出すようなやり取りもあるが、それはそれ、と。ある現実が切り取られたリアル感と同時に、飛躍のある部分はフィクションなのかそうでないのか、という微妙な線も、悪くない。演じた三男優への拍手。
    三鷹芸文のキャパは少し大きく、客席がちらほら空いていたのも勿体無い。

  • 満足度★★★★★

    約105分
    男3人の会話劇でここまで魅せるとは…。その中に、大人の事情が幾重にも重なって綾をなす複雑な人間ドラマが垣間見え、社会の縮図が折り込まれ、人間の業(ごう)が炙り出されて、じつに濃密。
    ここへ、掛け合いの妙が作り出す失笑系のユーモアが加わって、緩急も絶妙。
    嫌でも応でも釣り込まれる105分でした!

    ネタバレBOX

    ボンボンが吐く最後のセリフがイイ。
    慢心が覗いて憎たらしい反面、そこに露呈する甘ちゃんぶりに危うく失笑しそうにもなる多面性が本作の複雑さを物語っているかのようで、絶妙でした。
  • 満足度★★★★★

    シリアスもモヤモヤもドタバタもピリピリも、とにかく上質
    何度か上演されている作品とのことですが、初めて観劇。

    上演時間105分。
    (チラシ記載よりも実際のランタイムが延びた旨が、
    メールで送られてきました。親切…!)

    開場後は、団体からの予約での整理番号と、
    劇場側で予約した時の整理番号で同時入場する方式でした。

    椅子の背もたれにもクッション的な物がついていて、
    背中に優しかったです。

    「観劇後、肉が食べられなくなるような話なのかな…」
    と思っていたのですが、杞憂でした。

    役者さんたちも上手で、純粋に会話劇としても楽しいし、
    力のある脚本なので、
    作中に描かれていたテーマを深く掘り下げて
    こちらに考えさせるきっかけとしても、上質だなぁと思いました。

    ネタバレBOX


    がっつりシリアス一辺倒な展開を想像していたのですが、
    会話の中の自然な笑いや、
    「本人たちは必死なのに傍目から観ると面白い」現象もあって
    肩ひじはらずに入りこめました。

    どの登場人物の主張も思考も理解できるけど、
    お互いに納得できない立ち位置…という絶妙な位置取りで、
    作中に出てくる「模範解答がない」問題も、
    三者が同じくらい人間として丁寧に描かれているので
    「誰かに肩入れさせて、客席側の思考を誘導する感じ」がまったく無くて、
    そこがとても快適でした。

    音楽も照明もほとんど変化のない中、
    役者さんのまとう空気で、
    雰囲気が硬くなったり柔らかくなったりする舞台上。
    目が離せませんでした。



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