満足度★★★★
瓢箪から駒!
ヘロディアスがベテランのロザリンド・プロウライトから同時公演していた”イェヌーファ”にブリヤ家女主人役で出演中のハンナ・シュヴァルツに交代したことが良い方向になったようだ。。
ニールントは”ばらの騎士”でその美声と美貌、細かい演技で魅了してくれたが、今回はサロメの表情を含め狂人に変わっていく様を妖艶な踊りも加えて見事に演じた。ヨハーン役のグリムスレイの井戸の中から聞こえる素晴らしい声はワーグナー歌手としても活躍する所以であろう、ブラボーだ!
ベテラン歌手のブロウライトからハンナにヘロディアス役が変わったことで
前回2011年の公演に親族の危篤により出演できなかったヘロデ王役のクリスティアン・フランツもハンナとのコンビが相乗効果となり二人とものびのびと演じていた。素晴らしかった。
満足度★★★★
目が離せなかった
囚われの身である聖職者を好きになり、言いよったものの袖にされた王女。「踊りを見せてくれたら好きなものをあげる」と義理の父に言われたので、その男の生首を要求する。義父は困惑するが結局は認め、王女は最後、生首にキスをする。こんな物語だけに当初は上演できなかったというのもわかる気がする。
しかし、かの有名な踊りの場面など、一幕ものの舞台から目が離せない。王女の心や周囲の人たちの恐怖を掻き立てるような不協和音交じりのオーケストラ。シュトラウスの見事な腕前だ。
中央に古井戸を配した演出も効果的だ。