マクベス~The tragedy of Mr. and Mrs. Macbeth 公演情報 マクベス~The tragedy of Mr. and Mrs. Macbeth」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • チョウソンハさん(成河)と池田有希子さんによる、何もないと言っていい空間で2人だけのシェイクスピア。夫婦漫才風でアドリブ多そうだが実は原作に忠実。演じ分けの工夫と名台詞のアレンジが楽しい♪バーナムの森が迫ってくる場面は笑ったわ~。観客と交流し、共演者と息を合わせ、物語を伝える。人気も実力もある俳優が生身をさらして挑戦してる。今後の継続に期待。

  • シンプルだからこその
    お二人の切り替えとシンプルだからこそ、試された小さな表現の塊が魅力的でした。

  • 満足度★★★★

    アゴラ劇場で
    チョウソンハさんと池田有希子さんという魅力的な二人による芝居。いや、これは漫談芝居だな。客をいじりながら、互いにボケたりツッコミを入れたりしながら「マクベス」を語るという試み。実験芝居。二人が何役も演じるのだけれど、そればかりか役を入れ替えたりするから面白い。もう、オトコもオンナも関係なし。そのテンポの良さに引き込まれる。池田さんが「ダフダフ」言ってて可愛い。ソンハさんのギター弾き語りにビックリ。百戦錬磨の二人のガチンコ。そこに隠れキャスト登場。門番の佐藤友さん。あんなに観劇中に笑ったの初めてだ。笑いすぎて頬が筋肉痛。最高。友さんに一目ぼれ。

  • 満足度★★★★

    三回公演の最終日観劇
    シェイクスピア先生と家康没後400年記念公演、かは知らないが冒頭から観客とのコール&レスポンスを交えつつ、漫談のようなスタイルで飛ばしまくる2人。
    マクベス夫妻を軸に、マクダフ、マルカム(たぶんやってた)、楽器を乱打する魔女など多数の役柄と性別も逆転させ(門番役のみ佐藤友さん、可動壁引っ張りながら登場)何役も入れ替わりながら、語り演じるソンハとユッコの演劇名人劇場。
    ロープライスなのにハイレベルなスタンダップで演じるリミックスマクベスステージでした。
    最後は今回のユニット名「wits」のハンドサインのダブル裏ピースを全員で示して幕。

    2日間、3公演しかない舞台だったが、大きな舞台に出演し続ける人たちなので、今回のような小規模舞台で見られる機会は貴重になってきた。でも面白い企画だったので他作品もこのような形で継続して上演してほしいが、その時はチケット手配も一考してほしい。
    約110分。

    ネタバレBOX

    ふざけて笑わせて、いったいいつ物語が始まるのだろうと思っていたら、いつの間にかさらっと2人のスイッチが切り替わり、ステージの空気が瞬時に変わる凄さ。デイフォルメされたマクベス夫妻の世界観に、涙を流し怒り、浸らせる。全てが終わった後、最後に簡易の祭壇作りマクベス夫妻の遺影が設置され、その前で社会風刺のセリフを吐いてた(セリフ以外のものも吐いていたが)喜劇的役割の地獄の門番が花びら巻きながら〆る仕方はこの芝居に合っていたのかな。後方席だったのでよくわからなかったが、ステージ近くの客席からも花びら投げてたみたいだが、あれは観客が持参されていたんだろうか。
    テーマ曲がアレだったのは、SWシステムに引っ掛けてのジョン・ウィリアムズだったのかな。

    セットらしいセットもなく、むき出しのステージ上にはマイクスタンド1本と後方にギターとおもちゃのピアノがあり「インディ・ジョーンズ」だったか「スター・ウォーズ」だったか、そのメインテーマを出囃子に黒ジャケットのソンハ氏と黒のロングドレス姿の池田さんが「どーも〜」と客席から剽軽に登場し壇上へ。

    前説でアドリブのような会話の応酬で送る2人のボケツッコミのシェイクスピアのミニ講座。
    ・「マクベス」「ハムレット」「オセロー」「リア王」シェイクスピアの四大悲劇、史劇?。
    ・シェイクスピアのヘンリー王シリーズはスターウォーズと一緒の構成説。
    ・「ひところし(1564)いろいろ(1616)書いたシェイクスピア」=1564年-1616年、一昨年は生誕450年、今年は没後400年。
    ・「fair is foul, and foul is fair」=福田恆存氏/松岡和子氏訳「きれいはきたない、きたないはきれい」小田島雄志氏訳「良いは悪いで、悪いは良い 」今回の戯曲案は松岡さんの訳を採用。
    ・太陽=Sun と 息子=Son の同音異句から「陽が昇り、陽が沈む」というセリフの説明で、陽が沈んで暗くなる頃〜「で、照明が暗くなるんですよね。」から客電が少し落ち、本格的に芝居が始まる。
     
    「しくじる?私たちが?」「二人とも悪事にかけてはまだまだ青いな」などの聞き覚えのあるセリフから、マクベスに殺されたマクダフの妻と子どもの場面など、主要な場面、主要なセリフはいじらず、ちゃんと戯曲とおり見ていたような気がする。一瞬で役が変化しても、各人柄が理解できる上手さも実感。暴君マクベスから、酒宴で友人だったバンクォーの亡霊、バーナムの森に狂乱するマクベスの鬼気の表情など、マクベスと婦人、2人の世界で繰り広げられる、視野が広そうで狭い夫婦の行動に、この人らに国を任せるとそら滅びるわな、なバカっぽさも見え隠れ。婦人が亡くなり、一人残されたマクベス王の「ワンモアタイム・ワンモアチャンス」の弾き語りの歌声に、裸の王様ぶりがまた哀れ。

    面白かったです。

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