オムニバス
『背信』目当ての松本みゆきさん。フワーッとした魅力は健在。何だか気になる女友達のポジションで、じわじわ好きなっていく。これって長く恋するパターンじゃね?拝見する度に好き度が増す。かっぱえびせんだ。やめられない止まらないだ。●『ブルールームver.B』男女5組10名のキャスト。二人芝居の10場?1人が2場で、二人の異性との絡み。恋は事故のように起きる。出会いの数だけSEXがある。いやぁ、現実はどうなのだろう。混乱する。羨ましい限りだな。最もエロティックだったのはドラッグクイーンの佐々木美奈さん。官能の狂気と天真爛漫さを演じ分ける力量たるや。脱ぐことと着ることのトキメキを知り尽くしたオトナの女性の魅力に脱帽。●『ブルールームver.C』娼婦役の山脇唯さんがクールビューティ。オープニングの出会いと別れがリアルだった。1年後のエンディングのベッドに漂わせた空気に酔う。あんな娼婦がいるなら出会いたい。ドラッグクイーンであるモデルは17歳。佐度那津季さんは17歳に見えちゃうから凄い。セクシーな役を、あの背中がさらに一層エロティックに高めた。美しかった。舞台で大胆に肌を晒す覚悟に拍手。●『ブルールームver.B&C』キャストによって演出が違った。立ち位置、ベッドインの枕の向きまで。俳優が最も良く見える工夫なのだろう。俳優だけで上演する価値や意味は、まさにコレだろう。ブランデーなどの小道具が違うのも演者自身のセレクトかな。
満足度★★★
勿体無い
役者陣が熟成させた濃密な世界。海外戯曲と相まって物凄い密度でした。ちょっと好みと外れるのと、観劇力を問われる仕上がりで、年明け1週目から修羅場状態でまともに寝れてない頭には勿体無かった(ー ー;)寝が足りない
満足度★★★★
『ブルールーム』BとCを拝見
10人の登場人物による10の恋の物語。
過去の上演では、男女1人ずつの2人芝居として演じられてきたそうだけれど、個人的に言えば今回のように演じる人が変わった方が状況がつかみやすいかもしれない。描かれる恋愛の形はさまざまで、たとえば同じ登場人物でも相手が変わると驚くほど違う顔を見せる姿がなんだかせつない。
2つのバージョンを拝見したたため、演じる方が変わることによって印象がどうかわるか、などについても興味深く拝見した。
満足度★★★
可愛らしい…すぎる
『背信』/昨年、葛河思潮社での同作品の上演を観たが、それにくらべれば、シンプルでストレートな演出は分かりやすい。時間軸が逆上る作品なのだけれど、そういった難しさも乗り越えているとは思う。ただ、如何せん役者陣(の見掛け)が若い。演技が下手とか、そういうことではなくて、芝居の設定に見合った視覚的印象がちょっと、と思ってしまった。オープニングは40がらみの男女の会話で始まるのだが、特にエマ役の松本みゆきがあまりにも「可愛らしい」のでそうは見えず、男女の奥深い関わりだとか紆余曲折とかの表現が難しかったと思う。時間軸が逆上った最終場での美しさ(いや、もう本当に美しいのだよ)は見事なのだけれど。
満足度★★★★
ワークショップから、らしい仕上がり
『ブルールーム』/何回かワークショップを繰り返した中での上演ということだそうだが、それらしい仕上がりになっていると思った。輪環的に男女の2人芝居が10場続く戯曲だが、男女各5人計10人の登場人物を男優と女優が1人ずつ演じ分けるという形が通常なのを、戯曲に指定がないということで、10役を男優5人女優5人に振り分け、ワークショップから積み上げた3チームで上演する。私が観たのはBチーム。通常の上演形だと男女は同じ役者が演じているのだが、それと同様の効果を10人の役者陣が見せられるだけ、それぞれがフラットに力を発揮していたと思う。これは『ブルールーム』か、という声が終演後の会場から聞こえたが、そういうことに拘らなければ、非常に面白く観せてもらった2時間5分だった。