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Sound Live Tokyo 2015

太田真紀「山羊座の歌」

PARC 国際舞台芸術交流センター

SuperDeluxe(東京都)

2015/10/12 (月) ~ 2015/10/12 (月) 公演終了

上演時間:

音の「奥行き」を伝える媒介としての作曲家による20世紀最大の歌曲、継承成るか!?

音はまるい。しかし音を聴こうとすると、そこには二つの次元、つまり音高 (hauteur) と持続 (durée) しか存在していないように思われる。第三の次元、つまり奥行き (profondeur) とい...

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公演詳細

期間 2015/10/12 (月) ~ 2015/10/12 (月)
劇場 SuperDeluxe
出演
脚本
演出
料金(1枚あたり) 2,500円 ~ 3,000円
【発売日】
前売 2,500円/当日 3,000円
サイト

http://www.soundlivetokyo.com/2015/ja/canti_del_capricorno.html

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
タイムテーブル 10月12日(月・祝)19:00
説明 音の「奥行き」を伝える媒介としての作曲家による20世紀最大の歌曲、継承成るか!?

音はまるい。しかし音を聴こうとすると、そこには二つの次元、つまり音高 (hauteur) と持続 (durée) しか存在していないように思われる。第三の次元、つまり奥行き (profondeur) というものが存在することを我々は知っているが、それは逃れていってしまう。高次倍音と低次倍音(より聴こえにくい)は、ときに持続や音高を超えて広がりのある複雑な音の印象をもたらす。しかし、その複雑さを知覚するのは難しい。
ジャチント・シェルシ [1]

ジョン・ケージと同時期にシェーンベルクの十二音技法を学び、ケージ同様それを放棄したジャチント・シェルシ。イタリアの貴族の家に生まれ作曲を生活の糧とする必要がなかったこと、肖像写真の公開を嫌い、円と直線から成る抽象的な図形をもって署名としたこと、アンリ・ミショーやヴァージニア・ウルフとの親交、東洋哲学への傾倒、自費でのユダヤ人作曲家のイタリアへの紹介とファシストによるその弾圧、スイスへの亡命と被迫害者の支援、「深刻な形而上学的危機」からのピアノの一音を弾き続けることによる回復、その他多くの強烈で謎めいた伝記的エピソードは未だ十分に実証されていませんが、晩年から没後、彼の作曲が評価を高め続けていることは紛れもない事実です。

和声と作曲家の意図から音を解放し、「聴く」ことを作曲の原理とするというケージと共通する方向へ向かいながら、シェルシが導入したのはシステムでも偶然性でもなく、瞑想と道具でした。サン・ラやビートルズも用いた電子単音鍵盤楽器「クラヴィオリン」のイタリア版「オンディオーラ」(写真中央下)は、スイッチを操作することで音色を変えたり微分音を演奏することができます。もともとピアノの即興演奏に優れていたシェルシは、自らをラテン語の「componere」を語源とする「作曲家=組み立てる、まとめあげる者」ではなく、音のエネルギーの「媒介」と見なし、真夜中に忘我状態でのオンディオーラの即興演奏をテープに録音し、それを絶対音感を持ったアシスタントに他の楽器のためのスコアとして採譜させるという方法をとりました。採譜にはさらにシェルシ本人が多くの指示を加え、完成した楽譜は奏者に厳密な再現を要求し、即興の余地はありません。

シェルシ自身の星座をタイトルに冠し、特殊唱法や微分音を全面的に導入した20曲から成る『山羊座の歌』は、シェルシとソプラノ歌手・平山美智子の共同作業により1962年から72年にかけて作曲され、平山氏の資質に多くを負う音楽性や特殊な記譜法ゆえに、現在92歳にして現役の平山氏にしか演奏できないと広く考えられてきました。しかし、2011年の全曲日本初演の衝撃も醒めやらぬ今年1月、平山氏所蔵の楽譜がアーカイブに納められ、完全な『山羊座の歌』が原理的には誰にでもアクセス可能な「作品」として存在するという状況が初めて出現しています。

平山氏から直接の指導を受けた太田真紀は、現代曲専門のソプラノとして楽譜の忠実な再現を旨とし、難曲を歌いこなすだけでなく、白目を剥く、床に倒れ込む、爆笑する、客席を走り回る、工場の過酷な労働環境を告発するなどの無茶振りもこなしてきた度胸とエレガンスを併せ持つ実力派。今回、2011年と同じ最強メンバーと共に、東京の実験音楽の発信地SuperDeluxeで初の全曲演奏に挑みます。時代がやっと追いついた20世紀最大の歌曲が継承される瞬間にお立ち会いください。

[1] Giacinto Scelsi, Son et musique, circa 1953–54, in Les Anges sont ailleurs..., Actes Sud, 2006, p. 126.
[2] Giacinto Scelsi 1905–1988, Éditions Salabert, 2005, pp. 3–5.
その他注意事項
スタッフ 作曲:ジャチント・シェルシ
演奏:太田真紀(ソプラノ)、溝入敬三(コントラバス)、大石将紀(サックス)、稲野珠緒・神田佳子(打楽器)、有馬純寿(エレクトロニクス)

[情報提供] 2015/10/09 17:50 by CoRich案内人

[最終更新] 2015/10/09 17:52 by CoRich案内人

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