満足度★★★★★
愛とは?
『さらば!イチロー』は、前回の『スズキ祭』から約二年半ぶりにねじリズムのメンバーである石川シンさん(2015年5月に石川伸一郎から改名)が脚本を書かれた作品です。
石川さんの今までの作品は、どちらかというと、テーマはさりげなく根底にしのばせつつ、シュールな笑いでシーンを繋げていき、最後にホロリとさせられるような作風で、どこか冷めた目で世間を眺めているような感じがしていました。
それが今回は、真っ向から観客に『愛』を問うような熱い舞台で、自らも等身大の人間を感情豊かに演じられ、この数年間で石川さんの中で何かが変わったことを感じさせる作品となっていました。
ストーリーは、ユミコの婚約者であるイチローが失踪し、その行方を追っていくお話です。
その過程で、いろんなイチローが現れては消えていくのですが、それぞれのイチローにまつわるエピソードがおもしろくて、とっても笑えました。
が、やがてそれは、ユミコの作り話であったことがわかり、それと同時に、もう一つの本当にあったイチロー失踪事件に突き当たります。
そして、その事件の真相は、ラストで思わぬ形で暴かれることとなります。
その様子を見て、『愛』とは、相手の幸せを心から願うものであり、一方的に想いを押し付けたのではどちらも幸せになれないということを、改めて感じさせられました。
そんな熱い想いが炸裂するようなクライマックスシーンは、涙なくしては観られませんでした。
公演では、毎回いろんな実力派のゲストの方とメンバーとの共演から生まれるハーモニーのおもしろさも魅力のひとつとなっています。
満足度★★★★
てづくり感と充実感
ねじリズムの作品は、死と生が交錯してねじれた鈴木作品と、心の優しさと毒がはすにねじれてる石川作品と両方あるのですが、今回は後者でした。
後者の作品の中では、もっともシンプルで力のある作品でした。ごちゃごちゃ理屈をこねず、わかりやすく、でもねじれた中にある深い愛を描きたいという意欲が強く伝わってきたし、充実した内容でした。
やっと実力が充実してきたねじ、このまま低予算でも作りたいものを深めながら、運気の風をつかんで、もっと大きな小屋でやれる日が来てほしいです。みんな観に行って、よいものを盛り上げていきましょう!!
満足度★★★
ありゃ”観たい!”未記入でしたね(-_-;)
とっても久しぶりな渋谷ルデコ!
最前列は~ 近い近い(^^;)臨場感溢れてます
妙な手作り感とか登場役者自身がオンオフする照明とか
同じ方がモブをやるので”おそ松さん”とか”アクメツ”みたいな
クローン登場を茶化したりとか笑ってしまって申し訳ないかなっていう
作品ではありましたが
結構深くなるようなテーマを織り込んだコメディ作=1時間40分