満足度★★★★
ハートフルコメディ
立ち上げ公演との事で依したが、実力派の役者陣で楽しめました。
広島の海の家を営む家族が物語の中心で、海の家を長く営んできた父親、地元に残り手伝う姉、東京での仕事を辞めて広島に来た夫、ミュージシャンを目指して東京に出て行った長男、出て行ったきり10年以上音沙汰の無い末弟と、基本的には家族愛と故郷を描いた舞台でした。
コメディなのですが、所々味わいのある台詞も多く、楽しめました。
作中に度々、生の弾き語りが入るのですが、舞台感を壊す事無く、また大変渋い歌声で恰好良かったです。
客演の女優さん達も、個性的で魅力的な方ばかりでした。
大変楽しめたのですが、やや気になったのは最後10年以上音沙汰の無かった末弟が、父の死を知り戻り、また海の家を継ごうとするのは、やや急展開過ぎるのでとも思いました。(母の死の事実を踏まえても。)
次回公演も楽しみです。
満足度★★★★
いい味が出ていました!
この演目を最初に見た時、こうの史代氏の「夕凪の街 桜の国」を即思い出したけれど、広島は「夕凪の街」なんですね~。劇場いっぱいに響いていた潮騒の音もよかったけれど、いろんなドラマが起こる時、それは聞こえなくなってしまう。ああ、だから「夕凪」なんですね。始めは笑いが起こらず少し外し気味だったのが、だんだん物語に核が出来てきて、コメディタッチの作風が活きていた。ライブの音楽も素晴らしく、よくお芝居を引き立てていた。面白い舞台でしたが、ついついこうの氏の名作と比べてしまったなぁ。