すくえ!ヨシムラちゃん! 公演情報 すくえ!ヨシムラちゃん!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★

    舞台ならではのミスリード誘うのが冴えてるね
    同キャストで複数時間を並列に回し、舞台ならではのミスリードを誘うのが相変わらず冴えてて楽しく頭を使える。最後、さとうさんにハッキリ言わせたのは、ちょっと優しくなったかな。比喩の仕方が天野さんならではで、これが意外に腑に落ちるのが面白い。
    あと、たぶん万人が驚ける仕掛けがあって、不動さんの役者魂を見た思い。一発ギャグで終わんねーとこが更に凄い。
    川本麻里那さんは文字通りwサービス満点、くだけた演技の方が魅力的だな。
    さとうさんは飄々としたところが役の設定にハマってて良かった。

  • 満足度★★

    新聞紙のように、薄っぺらい
    考えはしっかりとしてはいた。
    でも、なんだか納得できない事が沢山あったように感じた。

    そういう感覚は、まるで
    新聞紙・ネット等のマスメディアを読んだだけで分かった気になっている
    薄っぺらい現代人に対する、 独特な憤りとよく似ている。

    ネタバレBOX

    この作品の主題は、
    新興宗教やテロリズムを含んだ
    いわゆる集団意識についての演劇だったように伺えた。

    舞台はくちゃくちゃの新聞紙で包まれた四角いボックス。
    そのボックスが 時に演説台になったり 腰かけになったりする演出だ。

    そうやって書いてみると
    なかなか凝った舞台美術のように思われるかもしれない。
    が、実際はそうではない。
    どう好意的に見ても、ただの雑然とした箱だ。

    内容はおそらく
    平成初期に起きたテロリズム事件をモチーフにして、
    それを現代のテロ事件と重ねて作った作品なのだろう。

    そういうあらゆる事象を混同させた 超批判的な作風に、
    小劇場演劇独特のギャグや小ネタでごまかしている。

    この作品で面白いと思ったところは、
    宗教や政治のグループの問題を
    野球の問題に置き換えているところだ。
    そうする事によって、
    物事の普遍的な本質を探る糸口にはなっていたように見受けられた。

    だが、それにしても薄っぺらいように感じてならないのは
    果たして僕だけなのだろうか。

    それは、作品の出来不出来の問題ではなくて、
    新聞や雑誌、その他もろもろの
    マスメディアで間接的にしか情報を知る事が出来ない
    現代の人たちに対する妙なウップンを感じさせられた
    独特の不快感をも含んでもいる。

    小劇場好きの人間からしたらおそらく3つ星は出すところだろうが、

    物事を混同させて考えすぎている事、
    舞台美術があまりに雑すぎる事、
    主題に対する扱い方にどうも共感ができない事、

    僕は以上の3つの理由から、
    満足度を2つ星にさせて頂いた。

    もし再演するのであれば、
    もう少しいろんな事を調べて、知って、
    またいろんな人と直接話を聞いて、
    なにか感じた上で、
    堂々とリメイクしてほしいなと感じた。

    脚本自体が全て悪いとは思わなかった。
    役者も面白い人がそろってる。
    でも 何か納得がいかない。

    それは、世の中に実在する善良な宗教家を知っていて、
    人間に対する見方がひときわ肯定的である
    僕自身の考えと明らかに合致しないという事でもある。

               岡本ジュンイチ

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