満足度★★★★
本谷有希子『遭難、』を観る。
本谷有希子『遭難、』を観る。
この作品の中で非常におもしろい存在は,石原である。彼女は,同僚の里見が,子どもからの手紙を破棄していた事実をひとり知っている。江國は,クレーマーの母親から虐待されることに,むしろ快感を持つようになる。不破は,きれいな生徒に妄想を抱く変態で,結局,仁科と不倫に陥る。そのような中で,たったひとり正論を吐き続けた。最後は,ひどい乱暴を受ける。
池袋で,片桐はいりが出演していたものを見たが,その内容はほとんど忘れていた。しかし,次第にその内容を思い出す。二時間二十分ほどの大作だった。
とても良かったと思う。少し手を入れわかり易くしている。ときに,過去観た名作を別の企画で観ることもおもしろい。新しい発見が多い。