人間味溢れちょっぴり社会派ドラマ
どこかの映画で見たことのあるプロット。映画がやるせない想いを持たせたまま終わったのに対し、この芝居は、観客に問題を提起する終わり方。役者さんは、みな安定感あるし、安心して芝居に身を委ねられた。
満足度★★★★★
胸を打たれる人間模様
行き場のない患者を受け入れている診療所が舞台。入院できるベッドがあるので診療所というより病院か。実際にはあり得ない診療所であるが、患者たちの物語はリアルだ。
格差社会、そして貧困。どこの病院も受け入れないであろう人たちに、過去を持つ医師らスタッフが真正面から向き合う。患者たちはそれぞれ複座な事情を抱えているが、舞台は患者の今とこれからを中心に描かれる。
幅広い層を持つ俳優座の俳優たちだからこそ演じられる舞台。いかに死ぬかということは、どう生きるかということ。見る人の心に突きつけている、見事な舞台だ。