満足度★★★
鑑賞日2015/11/26 (木)
昨夜(26日)荻窪で、(ラーメンも食べずに、笑)観てきた、salty rockさんの『おやすみ、コッペリア』。
初日の、しかも最初の舞台なもんで、内容、極めてオーラフに言うと…(後はネタバレboxにて)
満足度★★★
色んな意味で興味深かったです
salty rockさんは親交のある劇団さんですし、色々なことを考えて、頭の中フル回転で観ていました。お芝居の内容のみならず、見せ方や、役者さんそれぞれの役へのアプローチなど、表裏すべて解剖するような気持ち。そういう部分もひっくるめて、興味深いお芝居でした。
ただし言い換えれば、そういう見方ができるぐらい、求心力には欠けていたのかも知れません。
以前から、犬井さんは作家に専念して演出は演出に特化した人に任せた方がいいと思っていましたが、この公演がその形で、その試みが成功していると感じました。脚本も演出家さんの意見を取り入れて書き直しを重ねたそうで、効果はあったと思います。演劇としてすんなり見易くなっていたと思います。
と言いつつ、まだ疑問なのです。salty rockの作品は、小劇場演劇、の形で上演するのが適当(適している当たっている)なのだろうか?
犬井さんは言葉を愛する人であるように感じます。その分?結論まで言葉で表現してしまうところがあり、それは「演劇」には向いていないのではないかと。
そこはポジティブに捉えて、何か新しい「salty rockにしかできない舞台表現」を生み出すことができたら面白いだろうな、と、saltyさんを観るたびに感じます。
ところで今回は、成立させること自体が難しいSF設定だったと思うのですが、主演の石原さんが支えていると思いました。素直な存在感が、「元殺人機械のアンドロイド、今は記憶を封印されている」という難役を成立させていました。感情表現も無理がなく、観客に嘘を感じさせない演技だったと思います。