満足度★★★★★
無題1523(15-211)
19:30の回(晴)。
19:03受付、開場。上階でも公演がありなんとなく列に並んでいたら違うことに気が付きました。コの字の客席、目の前には大きな(白い)薄地の布、巨大な羽根を広げているように見えます。その奥にはビニール袋らしきもの。
ヒグマさんとダンサーの作品は同じ桜美林、木村愛子さん「シカク、シテン、シカイ、、(2012/4)」以来です。
19:33ドアが閉められ、映像、公園、緑、木、水の音、風の音、烏の声...しばらくすると、3点で留められていた布の右が外れる。
ここらから工藤さんのダンスが始まりますが、映っているのはどこか「ミクロの決死圏」を思わせる。グロテククであり、生命の神秘であり、体内に侵入した異物への攻撃にもみえました(勝手な想像ですが)。SE的に使われているのは(たぶん)呼吸を使ったものだと思うのですが、悪魔の呼吸にしか聞こえない恐ろしげなもの。
終演後のコメントによるとほとんど即興のようで、後半の仕掛けはビジュアル的にも圧巻。フロア全面を覆い尽くしそうな半透明のビニール袋がどんどん膨らみ、中に入った工藤さんは、はじめ胎児のように、最後はビニールを破って出てくる(衣装を替え)のは、黒いビーナスの誕生を観ているようでした。穴が開いたビニール袋は大嵐が来たかのように空間を暴れ狂うのでした。
終演は20:34、大スペクタル。