満足度★★★★
わやくや
なんだろね、もう堅苦しいこと言いっこなし。
そこはシンプルでカジュアルに楽しめるエンタメ舞台。
語感の持つイメージを大切に敢えて解釈を崩して確信犯的拡大解釈で疾走したエロでおバカで荒唐無稽な楽しい舞台。
満足度★★★★★
猛烈なお芝居でした
まさにごった煮なエンターテイメントでありながら、決して雑多な感じのしない作品で、とても面白かったです。
フライヤーを見た時は「うーん?」と感じていましたが、想像以上に「0年代」が作品の基盤としてしっかりと据えられていて、だからあっちこっちに行きつつも最後まで一つの作品として面白いのかな、なんて思いました。
「なにか意味あるのかな、この演出」と思った演出が悉くちゃんと意味があったりして、実はすごく緻密に作り込まれてるんじゃないでしょうか。
ストーリーはその「0年代」が主軸の一つとしてあるのはなんとなく感じ取れますが、情けない話自分の理解力では細かな伏線含めてテーマが完全に理解できたとは言い難いです。
ただ全体として「理解」よりも「共感」とか「感動」とか、そちらの観点で楽しんだ方がいい気がします。「考えるな、感じろ」的な。
そうするとなんだか心に響くものが一杯あって、役者さんたちの生の存在感がさらにそれを助長してくれます。
30歳前後の人は特に、何かしら思うところがあるのではないでしょうか。
あとは殺陣が本当に見事で。すごく好きです。
非常に大変なのは重々承知しているのですが、しょせんは一観客、やっぱり殺陣には「音」がついていて欲しいと思ってまして…そのタイミングがバッチリ!
この舞台の殺陣は音と照明の演出がかっこよさを最高に引き立てていたと思います。
スピード感と、キメポーズ的な「タメ」のバランスも抜群で、アクションシーンがかなり多いのに全然飽きませんでした。
あと、個人的に今までシリアスな場面で笑いを混ぜ込むのは視点が定まらなくてあまり好きではなかったのですが、この作品はすごくそういうシーンが多いのに不思議と嫌じゃありませんでした。
中途半端じゃなくどれもメインで使えるようなネタを組み込んでくるからでしょうかね。素直にすごく面白かった。
ストーリーもアクションも笑いも、全部が「それメインです」と言われても納得してしまうようなクォリティでごった煮になっているので、役者さんの演技含めて本当にエネルギッシュで、観終わると心地よい疲れに襲われる、そんな作品でした。