満足度★★★★
無題1518(15-206)
14:00の回(曇)。
13:00受付(整理番号券あり)、13:30開場、桟敷席(1列)+椅子席(5列)、正面、上手、下手に分かれた舞台設定、黒い舞台にいくつかの赤い造作、105分、遅れているお客さん待ち、14:04~15:49終演。
こちらは初めてですが、(ソラカメ)江田さん客演ということで観に来ました。阿野さん、小林さんは「芝居屋」の作品で観ていました。
岸田さんの作品は(たぶん)初めてで、演じる役者さんはベテラン揃い、長屋住まいの女、夫、死人たちの恋の図。
時代(昭和初期)設定のせいか、どうも違和感(距離)を覚える、枯れたような古風な「恋」、ゆっくりと進む時間、登場人物の日常のごく一部を切り取って垣間見るような気になってしまい、欲というか業のようなものがなく、少々物足りなさを感じてしまうのでした。男と女、うらぶれた日々、そんななか江田さんは真っ白なシャツ(男性用)に端正な顔立ち、(役の設定として)従順なのかそれが欲望の現れなのか抑圧される姿がなぜか眩しい。
その江田さんの次回作は9月の客演と12月(ソラカメ)公演。
満足度★★★★
随所に落語的趣を感じた/約105分
岸田理生がものした恋の劇。想像通り、倒錯的な恋が主として描かれ、取っつきづらいところもあったものの、なんのかんの言ったところで修辞を尽くしたセリフの数々は美しく、また、舞台が長屋とあって落語的な滑稽味もあり、総じて面白く鑑賞。
ユニットRは1年ぶり、2回目の観劇でしたが、簡素な舞台装置とその上に立つ役者同士の位置関係に独自の美学が感じられるスタイリッシュな諏訪演出を今回も堪能。
岸田理生作品は華美な舞台装置がお似合いに思えますが、工夫を凝らせば、こういうシンプルな舞台にも馴染むものですね。