満足度★★★★★
無題1488(15-176)
20:00の回(曇)。19:45会場着、受付、19:51開場、20:09開演~21:10終演~21:26トーク終了。2回目(最終日)です。
佐東さんは、トークで「体の中の感覚」がまだ残っている、とお話していました。「戯曲」「オペラ」「歌と演奏」「ノイズ」と「APPARATUS」という装置、そして意思を持っているのかと思うほどの「照明」、闇と同色の「黒い衣装」、これらが、今、この一夜だけ、不思議な力によってダンサーの身体というカタチ(姿)に生まれたのではないかと、観ていてそう思いました。
動きの変化、指先に至るまでの緊張感、オペラの歌のシーン、強い照明の下で今にも歌いだしそう。
あらゆるものを飲み込もうとする「闇」の広がり、それは「APPARATUS」が姿を変えているかのようでした。
満足度★★★★★
無題1485(15-173)
16:00の回(晴)、15:43会場着、受付、15:51開場、ほとんど見えない舞台、手前に舞台幅いっぱいに毛足の長い敷物(黒)。
16:04開演~17:08終演~トーク17:24。
「青い鳥」メーテルリンクの戯曲、ドビュッシーによるオペラ作品。
佐東さんのソロ、全身シャープなシルエットの黒い衣装、ヘアスタイルはワイルドな雰囲気。
いつにもまして照明の加減が絶妙、闇に浮かぶ身体、反射する輪郭がこのKARAS APPARATUSを果てしなき無限の空間にしたり、ひとひとりだけの高密度空間に変えるように感じるのは、顔の向き、手や腕の位置が手に取るようにわかっているのだろうなと思うのでした。
何億年も先から届けられた異世界の物語(ダークファンタジー)、60分。
星間に満ちる暗黒世界を背景に演じられる本作は、遠く瞬く星々からようやく届いたわずかの光が伝える昔々の物語ではないのか、そんな印象でした。