満足度★★★★★
好みが別れるかもしれないが...
徹してSMを驀進したところが、スゴイ感じ。リアルなSMを実体験できる。1テーマにこだわった作品として評価をしました。いや、目がさめました(この作品に関してですが、小劇場初めての方にはちょっと...)。林奏絵さんが効いていた感じ。この辺りがさすがのセンスかも???
満足度★★
プレイシーンは見応えあれど…/約120分
凄絶にしてなまめかしい調教シーンは見応えあり。
が、ストーリー性が乏しくて話があんまり膨らまず、劇としての醍醐味はかなり薄め。
しかも主張が見えづらく、食いつきづらいお芝居でした。
elePHANTMoon『爛れ、至る。』観劇
SMクラブに通い死に至った男の陰を追うようにM街道に落ちて行く主人公。映画『ニンフォマニアック』みたくSの方がいろんな道具用意したり気遣いに溢れてる(笑)物語性はほぼ排除、ワンカット長回し=体感時間。鞭打たれてるとき俺は何考えてた?
M男たちのオフ(素)状態の雑談に悲哀やユーモア、変態の「平熱の品」が感じられていい。劇団史的にSMという方向性で振り切った特殊な作品で、映像もやってるマキタカズオミくんがプレイに「カットをかけない」って構造自体がSMに近い神の視点。神様に向けてやる行為こそが背徳であり至高である訳で。
もちろん題材が題材なのでひとは選ぶしR1@でいうとどれくらいかはわかりませんが。笑。興味が湧いた方は是非。
満足度★★
俳優は大変だ
舞台で行われている行為は、目を覆いたくなるし、刺激的だし、痛いのだが、その中に想像出来る箇所がひとつもないと、時間と共に痛くも痒くもなくなってしまうという舞台であった。
観客は想像力を求めているのだよ。
あのリアル舞台と言われていたポツドールは、想像力の塊だから、リアルと言われていたのになぁ~。
満足度★★★★
どこへ「至る。」のか?
至高の場所、それは死と紙一重・・なんていうイメージはどこからもらったものだろう。バタイユとか、サドとか。それに近いイメージをもらった映画は、古くは「エルトポ」、うんと下って「ブラックダリア」(同名の事件について劇中の会話に出てくる)、「ポエトリー、セックス」、生命の価値の相対化される恐怖「ファニーゲーム」「ノーカントリー」等枚挙に暇はないが、映画の技術でどうにか描かれてきたこの「美」と「快楽」と「死」の交錯・並立する世界を、演劇のしかも直裁な(リアルな)表現を通して描いた、希有な舞台・・と言う事はできるかも知れない。「女王様」への隷従に陶酔して行く男たちの「願望」に、少し、共感できたような気がした。 「先」がみえない苦しさより、死や闇であってもはっきりとそこにある「それ」へ、向かう欲求なのかも知れない。 この芝居は「その先」を意識する観客の理性をあらかじめはぎ取り、「至高(?)の現在」にどっぷりと浸からせる。