劇場でしか観られない刺激が満載された作品
テアトルコンプリシテの芝居を初めて見た時、エッシャーの騙し絵を思いながら見ていた。佐藤信さんが演出したこの作品を見ていて思ったのは、マグリット、キリコ、エルンストの絵画である。どちらかというとベルギーぽいシュールレアリズムのアーチストのそれである。そういった視覚的な変化にとむそれが、市民革命前の時代感のある、が、すでに詩的に昇華されたテキストと。 黄金の紙の切り取られた舞台の上で繰り広げられるもの。本当に金のように値打ちのあるそれである。我々は過去のこと、舞台上のこととして見ていてはいけない。時にその枠は破られ観客もその中に巻き込まれて行くのだ。 肉体のムーブメントの面白さと、肉体の質感の面白さ。テキストで表現される一方で、リズムや音や光、叫びによって思いを表現したりする。それが、同時多発的に舞台にでてくるから比較しやすい。そんな2時間弱の世界。
難しい芝居なのかと思いきや、テアトルコンプリシテ同様に分かりやすく見ていて面白い。
長文になりますので、これ以降も読んでやろうと思われる方は、http://palove.blog.shinobi.jp/ までどうぞ。