満足度★★★★★
まさに現実!
樹海がイメージの舞台に棺が数基並ぶ。
ワンツー特有のMOVEMENTから首つり(ラストは投身)自殺を表現。
そこで、自殺未遂者を俳優陣が演じ観客(インタビューアー)に向かってりあるな言葉で答える。
自殺という行為を試み一線を越えた人が、そのせいなのか妙に元気に見えたのが、より現実的で印象に残った。
上演後のダメ出しトークは演出家の意図するものと我々観客が感じる所もチェックすることができ、とても良い試みでぜひ継続してほしい。
満足度★★★★★
見応えありました
「ドキュメンタリー演劇」という演劇カテゴリーは初めてでしたが、雰囲気がダイレクトに伝わり、見応えがありました。その中で、役者さんの立ち位置が難しい、という感じもありました。バックステージツアーも新体験で興味深かった。
特別な人ではなく、隣人もしくは自分かも
当事者や関係者にインタビューして作り上げた「ドキュメンタリー演劇」。
実際の言葉を使っているので、重みがあり、心揺さぶられる。
自殺する人は、決して特別な人ではなく、隣人、友達、家族、もしくは自分自身になるかもしれない。
実体験が伝わる演技力、そして特有のダンスも相変わらずお見事でした。
バックステージ・ツアーも楽しかったです。
観劇出来て、大変良かったです。
満足度★★★★★
目をそらしてはいけない!
胸苦しさを覚えるほどの緊迫した舞台だった。それもそのはず、ほとんどの台詞が自殺未遂者、遺族、自殺を何とか食い止めようと活動する人々の生の声を構成したものだからだ。2時間余の中にはコミカルなシーンも挟まれるが、役者の皆さんは、ここに登場しなかった夥しい数の方々の思いも受け止めて演じていらしたのだろうと推察された。
満足度★★★★★
まさに衝撃だった、125分
日本初のドキュメンタリー演劇でありながら、作者や、出演者のインタビュー取材でわかった「自殺」とは何か、どう向きあいどう語るかがいろんな自殺関連のエピソードがたくさん出てきて、いろんな意味で、衝撃を受け、人って何が変わったのかがわかった、125分でした。
満足度★★★★★
初見
8年前の再演とか。つまり同じテーマ(自殺)で公演出来るということは、命を落とす人の数は変化していないことの証明。人の数だけ事情もあるわけで、それらを見事に再現していた。暗い話しに終始するかと思いきや救われる笑いも散りばめてあり、完成度の高い2時間だった。
満足度★★★★★
心に響いた
自殺は決して他人事ではなく、そして特別なことではなく、普通な人に普通に潜んでいる中に起こりうる。だからこそ、私たちは、自殺を他人事として特別視するのではなく、真正面から向き合う必要がある。そうしないと自殺というのはなくならない。自殺だけでなく、生きるということについて深く考えさせられる。現代の世の中の問題点を明確にしている内容は、重く心に響いてきたし、125分が実に短く感じた。
満足度★★★★★
自殺に迫るドキュメンタリー演劇。取材対象の多様さゆえに飽きさせない。/約125分
厖大な取材によって自殺に迫ったドキュメンタリー演劇。
ある役者による冒頭挨拶を除けば、劇は全て被取材者の言葉で構成され、役者たちが被取材者に扮して彼らの言葉を語ってゆくスタイル。
結論から言うと、とても面白かった。
何しろ取材対象が多岐にわたるので、色んな見地から自殺が語られて飽きさせない。
自殺がテーマだし、終始どんよりしたトーンで進むのかと思いきや、そうでもなく、自殺に走りがちなアルコール依存症者や多重債務者の自助グループは自分たちの悲惨体験をユーモア混じりに明るく語り、富士の樹海で自殺志願者への説得を長年続ける警察官の語り口はすこぶるパワフル。
その一方で、近親者の自殺や自身の自殺未遂を重く沈んだ口調で語る者も。
そうした、明るかったり暗かったり、自殺者に同情的だったり否定的だったり、多種多様な証言がいい按配で配列・構成されていて、面白く為になる二時間でした。