阿佐ヶ谷アルシェ小さいSF演劇祭 公演情報 阿佐ヶ谷アルシェ小さいSF演劇祭」の観てきた!クチコミ一覧

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    ・・・・・。
    結構期待したんですよね−。この企画。

    もし、来年も同じ企画が催されたらどうする?

    ……たぶん行くと思う。

    ただし、「面白そうだから行く」ということでは絶対ない。
    なんだかちょっと気になるのだ。

    ネタバレBOX

    北海道を拠点としている(?)「札幌ハムプロジェクト」という劇団(団体)が主催する演劇祭。
    団体を選定するときに審査があったのかな、と思う。
    例えば、上演の経験とか、ね。

    「ふざけた演劇祭があってもいい!!」という主旨でやっている演劇祭らしいのだが、それにしても……。
    びっくりするほどレベルが低い。
    文化祭か! というよりクラスのお楽しみ会とかのレベルだったりする。

    この企画のチラシは、会場に行くまで見たことがなかった。
    A3二つ折りでなかなか立派なものだ。
    しかし、出演する団体の情報が皆無。
    団体名しかわからない。

    当日パンフもないので、出演者の情報も何もない。
    それでいいのかな? 次につながらないのでは。

    さらに、8団体出ていて団体のHPがあるのが1つ、ブログがあるのが1つという、今どき信じられない体制で運営している。
    どうやって集客したり予約させたりしているのだろうか不思議だ。
    8つもあるのに、1つとして目にしたことがない団体ばかり。

    この企画自体、本当に集客する気があるのか? と思ってしまう。
    私は、小劇場界で有名な演劇おじさん(笑)のつぶやきで偶然知ったのだが、それがなければ、まったく情報は入ってこなかった。
    ちなみに年間もの凄い数の公演を観ているその方も、知っている団体は1つもなかったという。

    果たして、劇場内は以上の通りで、観客数は出演者たちよりも確実に少ない。
    2日間行ったのだが、私が行った1日目は、客席は10数席ぐらい埋まっていて、どう見ても何割かはこの企画に出演する関係者で、残りのほとんどが知り合いっぽい。
    2日目は、観客数はもう少し多くなっていて20名を超えるぐらいだったが、やはり関係者と知り合いがほとんど(単なる個人的な印象だけど。帰り際のあいさつとか、そんなところで)というのは同じだ。

    参加団体にはチケットノルマがあるようだが……。

    この企画には、観客に点数を付けてもらい、それを集計して賞を与えるというものもある。
    団体ごとの投票用紙に書いてある絵を(5点満点だったか?)、点数の数だけ塗りつぶして出すという方式。

    さて、全8団体が上演するのだが、香川県から来ている1団体は、11日間の公演の前半しか公演をやらない。
    時間が合わなかったので、この団体だけ観ることができず、7団体を観た。

    以下、その感想である。


    劇団盲点ガロン『苫小牧01Girls』−☆(マイナス1)
    もの凄く緊張した女の子が登場し、客席に向かってモノローグ。
    「なんか文化祭というよりは、クラスのお楽しみ会ぐらいの印象だな」と感じた。
    ただし「何コレ?」というよりは、少し微笑ましい気分だった。
    しかし、「え、まさかこれで、終わり??」の10分間。
    登場人物2人、どう見ても(演技という意味で)天才科学者には見えない女の子が、何か言っているのだ。
    しかし、発声が悪すぎ。こんなに小さな劇場なのにきちんと聞こえない。
    ストーリーは、自分たちの中だけで納得した様子のもの。
    まさかこれで「劇団」をやってるの?? 驚いた。
    正直、これの何が面白いのか、もし見た人がいたのならば、教えてほしい。
    面白ポイントがわからない。

    ピグマリオンズ『ジュリ、うちゅうをみる』★★
    35分ぐらいの作品。
    ロボットのチープ感は結構いい。
    登場人物が3人なのだがよくやったと思う。ドタバタしてたけど。
    しかし、ラストがあまりにもさえない。
    というかありきたり。
    新しい生命体の誕生なのかね、なぐらい。


    あかいかえる『ノーコール』★★
    35分ぐらい。
    タイムトラベラーもので、恋愛を絡めたストーリー。
    しかし、ストーリーのためのストーリーであって、そこに魅力はない。
    しかも、びっくりするぐらいテンポが悪い。35分なのに!
    例えば、主人公が会社で働くシーンで、パントマイムのようにノートパソコンを開いて何か打つ仕草を無言のままするのだが、何でそんなことをわざわざ無言で見せるのか、まったく意味がわからない。そこで何も起こらないのだから、仕事をしているシーンは省いて、仕事終わりのシーンから初めても何の問題もないのでは。
    しかも、会社の中にいるようにも見えないし、仕事をしている風にも見えない。ただ無音で無意味な時間が過ぎていく。
    主人公が驚くほど無表情で、台詞も固すぎる。なので、同僚の演技が(さらに)オーバーアクトに見えてしまう。
    主人公は会社で電話の問い合わせを受ける仕事をしているのだが、「間違い電話が多い」という設定をわざわざしているのに、この短編にそれがまったく活かされてないのは不思議だ。なぜそんな設定にしたのか?

    ブーメランメカ『週刊小三チャンプ』
    ★★★
    つなぎを着た男女が監禁される話。
    唯一、「面白そうだな」と冒頭から思った。
    シンプルだし、謎がいい具合にあるし、テンポも役者もほかの団体に比べてかなりいい。
    しかし、大切なマイムマイムの替え歌の歌詞が、うまく聞き取れない。
    そこがポイントだろうに。
    全員が怒鳴って歌っていたので聞き取り辛いのだ。
    そこは、怒鳴っているっていう「演技」でいいのでは? 本当に怒鳴らなくても。

    ヘリウムスリー『スイングバイ!』
    ぷちタルト。『魚フラスコ』
    この2本は、申し訳ないがまったく覚えていない。
    ほかの5本は内容やシーンの様子も覚えているのに。

    せめて、当日パンフがあれば、役者の顔がわかったりして、ストーリーぐらいは思い出せるのだが。
    なので感想は書けない。申し訳ない。

    ということで、時間もお金も(全部の団体を観ても2500円というのは、一見安いのだか)無駄にした感が強い。

    あとでわかったが、mixiなどで招待も出していたようだ。
    有料観客って何人いたんだろう。知り合いを入れたとしても。

    そして、忘れた頃に、賞が発表になった(twitterで見た)。
    SF大賞は、唯一観てない「株式劇団マエカブ」が取った。
    先に書いた通り、11日間の公演期間中、前半しか公演をやってない団体が受賞したのだ。
    観客に投票させたのにもかかわらず、その結果は公表されない。
    賞は、「皆様の投票と、“実行委員会の勝手な基準での審査の結果”」(笑)って書いてあった。
    “実行委員会の勝手な基準での審査の結果”とはすなわち、賞には賞金(3万円)があるので、香川県から出てきた団体に、持ち出し分の補填したのかな、と勘ぐってしまった(笑)。

    来年もこの企画やるのだろうか。
    やるとするならば、たぶん観に行くと思う。
    「時間とお金を無駄にした」と思ったのだが、なんだか気になる。
    呑気に観劇するのも悪くはない。
    ただし、次回は、きちんと審査をして、もっと魅力的な団体を入れてほしい。

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