ひだまり 公演情報 ひだまり」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    普通の生活から…
    9歳の少女(美輪ひまりチャン)の普通の生活…それは毎朝決まったTV番組を見ることから始まる。この何気ない普通のことが普通でなくなる、チョットとしたことで破綻する狂気を描くが、その内容が表層的すぎた。
    舞台セットは上下の二階建。一階はリビングルームのようで、公演の主筋を展開する。2階部分は、その時の状況によって場面設定が変わる。
    そして、説明にあるように「偶然出会った男とのできごとが、少女達を違う日常へと連れていく。」ことになる。この男と出会うまでの前後で芝居の雰囲気はガラリと一変する。ある出来事とは…

    ネタバレBOX

    いつものとおりTVを見たあと登校する。違うのは母親と一緒に出掛けられなかったこと。母親は就職面接のため、いつもより少し早く出掛けた。少女は通学途中で男に襲われ重傷を負う。一命を取り止めたが体に大きな傷跡を残した。その後、刑事が犯人(視覚障害者)を逮捕し、少女も元通りとはいかないまでも、退院し自宅に戻ってくる。
    母親が悔悟・苦悩、父親(知的障害者?)の無垢な仕草が…しかし、感情移入できず泣くこともなかった。ストーリー上は大事件が起きたが、その場面は事後処理として病院ベットに臥した姿で登場する。その演出でもよいが、犯人逮捕にいたる場面(少女の目撃は大きい。しかし、他の証拠があるという台詞はあるが、何のことかは不明)が省略された。また犯人は一貫して無実を訴ったえている。視覚障害者を犯人として決定付ることを避けたのでしょうか。その件が不気味になっている。
    ハッピーエンドのようであるが、結末が何かモヤモヤとした感じである。これは芝居でいうところの観客の想像力にお任せ、または余韻を大切にという問題ではないと思う。

    演技について一言、子役(美輪ひまり)の明るく、そして傷ついた心の変化が見所であるが、見事に演じており感心した。

    今後の公演に期待しております。

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