満足度★★★
ジャズセッションのようなダンス
中華街にある古風なホールで大勢のダンサーが踊り、独特の迫力を感じました。
シンプルな動きを何度も繰り返す内に興奮が高まってばらけて行くシークエンスが続くストイックな構成で、ジャズセッションのユニゾンによるテーマ演奏からそれぞれのアドリブソロへの流れを思わせました。ムーブメント自体はジャズダンス的なヴォキャブラリーも用いられていましたが、そうではないタイプのコミカルな物も多く、それで笑いを取ろうとする感じではなく、淡々としていたのが良かったです。
ダンサーは技術的には様々なレベルの人がいて動きや形は揃ってはいないものの、どこかまとまりがあって迫力を感じました。
女性ダンサーの衣装はそれぞれ少しずつデザインが異なる、前が赤、後ろが黒のワンピースで、体の向きを変えると舞台上の色彩が大きく変化するのが印象的でした。
会場の同發新館ホールは昭和の雰囲気が色濃く残っていて、けばけばしいメイクのダンサー達のビジュアルと相俟って異世界的な情緒を生み出していました。