The appendix 公演情報 The appendix」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    会場探しがちょっと大変だったけど...
    こういう時は、断然素敵な箱が待っている!と思ったら、電子ロックでなかなか入れず。
    しかし、空間がとにかく緊迫の度合いを高かった。4人のインタープレイが営々続く。絡み合いに目が離せず。

  • 満足度★★★★

    感情の爆発
    子供同士のケンカという出来事をベースに繰り広げられる「おとなのけんか」。対立構造が当初の夫婦の2対2から、個人を責め立てる1対3、男女の対立となる2対2、各個対立など目紛しく入れ替わる中で、それぞれが感情を爆発させていく様が秀逸。

    ネタバレBOX

    百花亜希は今作も素晴らしかった。息子を思って辛辣な毒を吐く際の微妙な表情、プライドを傷つけられての悔し泣き、酔って激昂する姿など、今作で印象的な姿は枚挙に暇がない。メイクが大人っぽくて新鮮。作品毎の印象が全然違うタイプでとても好き。

    狩野和馬の嫌味ながらも仕事ができる男の似合い振りも良かった。携帯電話で指示出している姿で演者だけでなく会場全体をイラつかせていたのは素晴らしい。その上で、携帯水没させられた時に一気に崩れ落ちてボロボロになっている姿が最高だった。

    岡本篤の温厚で優しい旦那から一転して激昂し態度が豹変する姿も印象的。篤実な印象の彼が一気に身勝手な子供に変わっていくのはショッキング。川島佳帆里の嘔吐するシーンとチューリップ投げ上げるシーンも思い切りが良くて印象に残っている。
  • 満足度★★★★

    熱演!
    役者さんの熱演が凄かった。

    ネタバレBOX

    役者さんのド真面目な熱演をぶった切って中断していく脚本・演出の手法が、
    それこそが面白いとも思う反面、もったいないとも思った。
    作・演出の戸田武臣氏の意図がどこにあるのかはわからないが。

    過剰なバスター・キートンとでも言おうか、
    極めてシリアスな場面をドシリアスに演じていて、その様こそが極めて滑稽にも見えて面白かった。
    その際、携帯に電話がかかってくるなどの「中断」の手法が絶妙に機能している。
    笑いを目的とした作・演出だとしたら、大成功だと思う。

    ただ、そこに物語を相対化するための「中断」手法という意味もあるのだとしたら、少しもったいとも思った。

    それぞれの登場人物たちが抱える「正しさ」のようなものが瓦解していくという物語は、この作品自体の物語が「中断」され続ける手法と呼応している。
    そして最終的には誰が言っていることが正しいのかがぐちゃぐちゃになって終わるのだが、
    中断による笑いの面白さにひっぱられて、観終わった後の私の中には、
    物語で語られていた内容があまり残らずに劇場を後にした。

    物語の帰結というカタルシスがないにも関わらず、意外とモヤモヤが残らなかったのは、笑いがある種の浄化作用として機能してしまったということだろうか。

    役者さんたちが非常に演技力のある方たちばかりで、その演技に圧倒され、もっとその演技を見ていたいと思ったが、その観客の欲望も中断されてしまう。
    戦略的な中断だから良いとも言えるのだけれど、それならその中断が笑いに行くのではなく、ある種のモヤモヤに行ってほしかった。
    中断するにはあまりにもったいない熱演だっただけに、、、と思ってしまうのは、私の趣味嗜好の問題だけだろうか。

    ただ、コメディとしては充分面白かった。
  • 満足度★★★★

    濃い
    濃い。

    4つの異なる役柄をどう演じるかを見せる芝居の格闘技のようにも見えた。
    それぞれ男女の役を入れ替えて、全部のパターンを観てみたいと思ったのは私だけ?

    気持ち的には、やっぱり男性側にたってしまうような。

    書きたいこといっぱいなのでネタバレへ。

    ネタバレBOX

    まあ、しょっちゅうニヤニヤさせられることが多かった。
    私個人が、基本的に皮肉とか、相手がいやがるようなことをわざというのが好きな性格悪い人間なので、ああいうやりとりは好き。

    ただ、誰が誰を攻撃しているかが、目まぐるしく変わるのと、会話だったり電話だったり、やりとりがいったりきたりするので、少しDistractされて集中し辛かったのは残念。

    あと設定がニューヨークで全体もアメリカンな印象なんだけど、東京でかつ日本人にして、もっとねちねちねちねちした感じにしてもいいかと思った。(例えば、相手の家の壁に落書きさせるとかいうレベルとか・・・。冗談です。)。多分、そこまでしたくないから、アメリカ、という設定にしたのかとも思うが。

    個々の役でいうと、

    百花さんの喜怒哀楽のリアルさに驚きながら、設定通りだと思いますが、典型的ないい人というか理想主義者というかそんな雰囲気が出ていました。
    その分、携帯が水没したのを見たときの喜びようは鳥肌立つぐらいだった。

    狩野さんの、食べるときやしゃべるときの「くちゃくちゃ」音を出すところが、嫌みな感じをより増殖させていて、全体としても嫌悪感を感じるぐらいの唯我独尊感がみなぎっていた。

    岡本さんは、ものすごい人当たりのいい"他人に無関心さ"が出ていたし、ものすごい嫌み感と、コミカル感が楽しかった。

    川島さんには驚かせられっぱなし。嘔吐・携帯・チューリップ。激しく自己認識が甘い人だったような。

    (それぞれの人物の印象は私個人の感想で、うまく言葉の表現も見つけられていないので作品の意図とはズレているかもしれないが)


    全体に話としては、携帯水没したぐらいであんなになるか、ということや、カバンを投げられたぐらいで、なんておもったり全体としてDisorganizedな感じはあったが、なんか意図があるようにも思いつつ。

    あと会場があの半分から3分の1ぐらいでもよかったかも。

    と書いて、自分の感想自体がDisorganizedということに気づいた。

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