「弱法師」公開稽古 公演情報 「弱法師」公開稽古」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    無題1172(14-220)
    中込さま、本日は貴重な機会、ありがとうございました。少しコメントします。

    19:30の回(曇)。19:20会場着、19:35開場、靴を脱いで奥の椅子へ、稽古中です。

    こちらは「かあいい日本~(2014/2@LE DECO)」が初めてで、本公演はまだ1回だけです。

    昨年も出演した「利賀演劇人コンクールの本番(7/21)」を目前にしての公開稽古です。正式な日程がなかなか発表にならず、できるだけ予定を空けて待っていました。

    会場は光が丘駅から10分弱の旧光が丘第五小学校の3階。通し稽古は20:00~20:58。珍しく予習をしてきました(戯曲そのものは読んでいません)が、三島作品は一つも読んだことはなく(1冊だけ「美しい星」文庫をSF小説らしいということで持っていますが未読)、勉強不足でありました。

    それでも演出は想像を超えたものであり、そのためでしょうか予習しながら物語について考えていたこととはまったく違ったものを感じました。

    育ての親か産みの親か、ちょうど最高裁の判決がありましたし、両親...という点では先日観た「朗読劇「8 -エイト-」、同性婚の裁判劇(演出は鳥公演の西尾さん)などを思い出しました。

    5歳の子供の目に焼き付いた「炎」、聴こえる「阿鼻叫喚」、目を閉じても閉じなくても、常に暗闇の中で見続けるその時のことから解放されるエンディング..そんな印象でした。

    ※利賀には行けませんが、次の公演...またみに行きます。

    ネタバレBOX

    本番と役者、奏者の位置が同じだとして。桜間と俊徳は「縦」で、桜間の方が高い位置。両方の親は「横」で俊徳より低い位置(「虫けら」なんだから、床を這うのは当然、世俗のしがらみから抜け出すことなどできない、というようにみえる)。

    親は俊徳をまともに見ない…視線を合わせず、そこに心情のつながりはなく、いいなり、自虐的な行為により「親」であることを世間に主張することにただただ執着。

    桜間…法廷を一睨した後はずっと俊徳を見続ける。物語の頂点に位置し、これから何が起こるかすら知っている(ようにみえる)。

    俊徳の表情は苦悩に歪むが親は見も聞きもせず、桜間だけが後ろから黙って見続けている。

    最後に横たわっているのは暗闇の中に閉じ込められた5歳の俊徳なんだろうか、と思う。すでに死んでいた、ということならば20歳の俊徳はどうなるのか、再生するのか。

    奏者は目の部分を覆い、両親は仮面を着ける。桜間と俊徳だけが正面から視線を合わせ語り合ったのかな…

    ざっと、そんな印象でした。

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