教文短編演劇祭2014【決勝戦】 ≪春よ来いマジで本当に頼むから≫  公演情報 教文短編演劇祭2014【決勝戦】 ≪春よ来いマジで本当に頼むから≫ 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    初見!
    教育文化会館短編演劇祭のページがないのでこっちに書いていいのだろうか?
    主催さんーこりっちにあげてくださいよー。

    すべての劇団が初見というまっさらな状態で見てきました☆
    20分芝居というとなかなか満足できる劇団さんに出会えないことが多いのですが、今回の4団体とも面白かった!
    欲を言うと、テーマの「ワナ」要素が全体的に薄かったなーっと。どんなワナに会えるのかなーと楽しみにしていたのですが、そこのところは残念。
    ただ、次も見たい!と思える劇団に多く出会えたのはよかったです。

    それぞれの劇団の感想はネタバレで

    ネタバレBOX

    ☆オトコカオル
    ダンスユニットによる演劇。芝居のほとんどが無声(声は笑い声のみ)で行われるため、緊張感が心地よい。
    本を開くと開いた人にいろいろなことが起こる、閉じると止まるというシンプルな設定。設定がわかりやすかったので、すぐに楽しんでみることができました。
    さすがダンスユニットだけあって、身体表現はピカイチ。「頭が重くなる」というシンプルな動作なのに、なんか面白いんだなー。個々のパフォーマンスの中でいろいろな人間の関わりが生まれ集団となっていく。その辺がダンスから演劇に変わっていく感じ。何もない中にある人間ドラマを想像しながら見るのが楽しい。一番想像力が掻き立てられる芝居でした。

    ☆yhs
    酒を飲みながら面白おかしく語る男女。つらい状況を一人で抱える男。酒に酔い、歌う先生。基本は天丼のループで構成されている芝居。ループの中で人が成長し、だけれども状況は変わらないという状況がエンドレスで行われる設定はよくあるが、テンポが悪くないのでどう落とすか期待が高まる。
    最後に先生が死んだあとも状況が変わらずにエンドレスで話が進んでいくところは「おっ」と思ったが、そこでエンドレスを終わらせて話をきれいに持っていく方向にいってしまったのは残念。みんなつらい生活を送っているんだという方向に話を持っていくにはちょっと話が軽すぎるんだよなー。
    ただ、役者の皆さんが作りこまれていて一番演劇っぽい芝居でした。

    ☆刈馬演劇設計社
    愛知を本拠地とした劇団。見た感じは愛知っぽいなーと。いい感じでオイスターズの影響を受けています。
    ストレートな会話劇。しかし、テーマが気持ち悪く深い。虫の音が鳴るあたりはぶるっときたが、もっとしびらせてほしかった。夢なのか現実なのかとか、気持ち悪いけど面白い人間を表現するには20分では足りないなーと。こういう芝居はやっぱり90分くらいかけてじわりじわりとえぐってほしい。小劇場とかでじっくりとみたい芝居です。
    20分芝居というとみなさん、お笑いの軽い方向に持っていきがちですが、ストレートな深いテーマに挑戦したのはよかった。このスタイルを貫いて本公演が見たいですね。

    ☆星くずロンリネス
    今回の覇者。ここの主催さんは絶対ラーメンズ好きだろーと思ったら、普段からお笑い系なんですね。サ行が話せなくなるという設定のスライドをおりまぜながらの言葉遊び芝居。
    言葉遊びが巧みでコントっぽい芝居ですが、めちゃくちゃ笑わせていただきました。こういうの好きです。
    最後のオチは芝居の最初の方で明らかに伏線がかけられていたので「月がきれいですね」で来るとは予想できました。本当にその通りでしたね。最初に伏線をかけるときに客席の方を向いて意識してセリフを言っていたのでわかってしまったのですが、もう少しわかりにくい方が好みではあります。でも、キデ、キダさんのあたりはキラーパスで笑えた。このくらい自然な伏線のかけ方の方が演劇ではいいのかもしれません。
    台本がしっかり練られていたので楽しかった。汚い笑いではなく、きれいな笑いは芸術といってもいいでしょう。

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